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真田優斗編-ウケ皿-

「ん……にゃ?にゅー。ぁ、おぁよ。どぉこ?」

とろけすぎだろ、久遠。理性ヤバいんだが?そんな動揺を隠すように、俺は「おう。起きたか。さっき肉まん買ってきた。あとホットココアな」と久遠を机に連れて行こうとする。


「おっとっと。やべぇ、まだ、フラつく。肩、貸せ。頭痛い」


親友にそう言われて断れる奴がいるだろうか。そもそも美少女に肩を貸すシチュエーションとかエロすぎるだろ。


肩を貸すと「すまん。サンキューな。まだ、39じゃないから安心しろ。可愛い美少女だろ?俺」と久遠節が返ってきた。


「わかってるか?美少女だぞ?お前。そういうとこ台無し」


本当にどうして残念美少女になるんだろうか。さて、肉まん渡すか。


「ほい、肉まん」と久遠に渡すとひと口食べて、「アッザッバッ。デュワ」とかいう変な声が出ていた。そう言えば、久遠って猫舌だったなぁ。熱いスープ飲んだ時も「デュワっ。……ツー……」とか言ってたし。


感覚が鋭すぎるのだろうか。生キャベツをそのままポリポリ食べてたり、お好み焼きにソースもマヨネーズもかけずに粉に入ってる出汁の味だけでたべてたり、かと思えば日本酒を3合ぐらい飲んだり、なかなか面白い生き物だと思う、


みていて飽きない。でも説明してやったほうがいいよな?


「アニキ、今日どこまで記憶ある?」

「えっと……。朝起きて、美少女になってて、二度寝して、下着は、ゆうとに着けてもらって、大学行ったよな?で、……でいイェイイェイyeah、夢は?アイツ抱え込みやすいから心配だぞ?」


「夢さんは朝一緒に歩いてエレベーター乗っただろ?講義中とかは記憶あるか?」


「ABC理論がアーベーツェーでレンジでチンした過去が空に舞って、胸にパッド仕込んだ女神で、クライアント中心療法がドジャースだっけ?なんか野球しそうな奴のアレでサムシングライクザット?」

相変わらず、アニキはアニキ語だった。とりあえず講義中までは記憶にありそうだな。よし、そのあとの事を教えるか。


「その後、アニキ倒れたんだよ。立ち上がった瞬間に机に強打してた。荷物も持って帰って来たけど、アニキ大丈夫か?」


俺の言葉に久遠は「お、おう。大丈夫……。血……出てた?頭とお腹が若干いたいいたいかもしれん。これってあの…サムシングライクザット的サムシングだよな?」と返す。


「いたいいたい」って子供かよ。あとサムシングライクザット的サムシングってそれ、「何か的何か」だからな。あと、なんで俺が替えた前提なんだよ。替えたけど。


確かに替えてやったけどよ。気持ち悪いだろうしな。それは見事な女神の奇跡ではあったけど。あと、下着、濡れてたぞ。多分汗だと思うけど。


俺は「そうだな。その日かもな。とりあえず、トイレで替えてこい。血が付いてるだろ?2時間ぐらい寝てたしな。夜用そこに袋ごと置いとくから。東畑と咲さんきてそれ置いてった」と夜用の奴を渡す。風呂は明日でいいだろう。


あと、カイロ。一応念のため。あと、腹巻き。ふと思ってしまった。なんでアニキこんなに警戒心がないのだろうか。もっと警戒しろよ。俺も男だぞ?アニキは、まだ男の気分かも知れんが、美少女になったことを自覚してほしい。


「おう。サンキューな。とりあえず、咲に『すまん。ありがとう。東畑にも「ありがとう」伝えてくれ』って送った」


俺は「そうか。無理すんなよ」と返しておく。アニキはこういう義理堅さがある。しかもまた「すまん」って送ってるし。


どうしてそんなに自己評価低いんだよ。俺はアニキの面白い話とか楽しそうな笑顔とか知識とかに惹かれてここにいる。


やっぱりこいつは可愛い。


「攻めは俺だからな。優斗は総受け。これは譲らない。何があったか知らないけど、これは絶対」


なんてアニキが言うから、こっそりと撮っていた寝顔の写真を見て微笑む。


こんな可愛い無防備な顔をしてる奴が攻めなんてことはないと思う。




アニキ!残念ながら、総受けはお前だ。


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