らく
「落ちた」
垂れこめた曇天の雲のように、いや、鉛でいいや。瞼が重い。そして、ゆっくり石にされてるような音の遠さ。周囲では「大丈夫?」が耳の奥に響いているような気もする。足は?肩は?なくなった?
メリーゴーランドに乗ったのは世界の方だったか。俺は回っている。地球も回っている。これで相殺されてないから、今回っているのか。瞼が鉛になって来た。音は遠くで鳴っている。世界から少しずつ離れていくような感覚に陥る。
ダン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
遠い世界の遠い出来事のような音がした。何が起きた?講義が終わって、立ち上がろうとして、何?
気付くとロデオゴーランドみたいなことが起きている。ロデオマシーンに乗りながらメリーゴーランドで回されて、上下左右に揺られる感じ。自分の物のはずの腕も胸も肩も腰も全てが重たい。救急車か?それにしては遅いような、なんだかあったかい気もする。何だこれは?
立ち眩み、それはまずい。迷惑かけてしまう。このまま倒れたら誰かにぶつかるかもしれない。
でも、瞼が重すぎてもう何もできないし、任せよう。あいつなら、どうにかしてくれるだろう。頼んだぞ。お前ならわかるよな?
終わりだ。何ができた。何を成せたこの人生。もう、何もできないのだろう。楽しかったぞ、優斗。そして、すまん。
優斗あとは頼んだ。最後に映ったのは、微睡に沈み込む世界。




