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鉄火巻-レジとバイトと男のアレ-

「さっき、「止まるんじゃねぇぞ」団長を思い出して鉄火巻食べたいんだよね」


「お前たちが止まらねぇ限り俺はその先にいる。だから止まるんじゃねぇぞだったよな。鉄火巻関係ないだろ?」


「思い出してごらん。鉄華みたいな名前だっただろ?だから鉄火巻。お腹すいたなー」と上目遣いしてみる。


「買わないからな。でも昼飯買うなら一緒に行くか?」

「うん。一緒がいい。手……握ってくれるよね?私で…いいん……だよね?」と不安で小さくなる私の声に優斗は力強く手を握る。


痛い。


「おう。アニキじゃなきゃダメだ。だから、飯食ったら市役所行くか?、婚姻届出さなきゃだろ?」


「まだ……早いよ。今は…まだ、この甘酸っぱい青春を噛み締めていたいから。だから……待って欲しい」とかわいい目をしてみる。


「アニキ、その目、反則だからな。キスは…まだ…だめか?」


「雰囲気欲しいから…まだ…」と言いながら、夜やるつもりなんだけど。だって大学3年の終わり、就職ある程度決まってるし、優斗も優斗であるだろうけど。


春先だしな。まだ。だから春の夜の夢のごとしなんて言わせないように……いや、青春って青い春だから夜って青いしな。


「そうか。本当は俺からしたいけど……傷付けたくないからな。待つ。でも、そんなに長くは待てないからな」


「わかってる。もと男の感性舐めんな。……でも、…ありがとう。大切にしてくれて」


本当に不器用な奴だと思う。ラブストーリーなら今頃強引に抱き寄せてキスをすることだろう。ちなみに今いる場所はスーパーの前である。


バカかよ。早く入れよ。



でも、そんな時間が楽しくて。だから痛い程強い、このぬくもりを一緒に噛み締めながら歩く。


ウィーン。


自動ドアが開いた。


ウィーン。


自動ドアが開いた。なんで2枚あるんだろうな。スーパーって。


色とりどりの野菜が並び、加工食品が並んでいる。左手側には酒のコーナー。


右手側に生鮮食品……っていうか寿司とか刺身のコーナー。ここで俺は鉄火巻と寿司10巻を入れた。俺は優斗が生魚苦手なのを知ってるからな。


優斗は別の結構濃い味のソース焼きそばを買っていた。


家に着く。もはや「ただいま」になりつつある優斗の家。バイトは、まだ続けているけど、たぶん小説にはしない。


あっ、ヤッベ。そうじゃん。


「お疲れ様です。夢幻桜です。えっと、レジの浅井さんいますか?」と急に思い出してバイト先に電話をかける。


「あ、はい。呼びますね。少々お待ちください」

今頃店内を駆け回っているのだろうなぁ。おそらく従業員の休憩室からサービスカウンターまで走ってるんじゃないだろうか。


「浅井です」


「あ、お疲れ様です。夢幻桜です。あの、性別が変わってしまいまして、名前が夢幻桜久遠から夢幻桜輝奈子に変わりました」


沈黙が流れる。そりゃそうじゃ。某ゲーム地方の博士が言いそうな状況。


「えー、シフトはそのままで大丈夫?」との浅井さんの言葉に「あ、はい。大丈夫です、明日でしたよね?」と返す私。


「では、また明日」

「お疲れ様です」


電話終わったけど、優斗の家でしてるの面白過ぎん?自分の家でやれよ。


さて、飯食べるか。


鉄火巻を持った私は思ってしまった。


「優斗のアソコってこれより太い?」と。


優斗は「口に出てるぞ。どうだろうな。それは一戦交える時だろうな」とイタズラっぽく微笑む。


なんか負けた気がしたので、上目遣いで目を合わせながら鉄火巻を口にツッコむ。これ、想像力豊かな人なら別のモノを咥えているように見えるはずだ、


「やめろ。襲いそうになるから。まだ!!なんだろ?」と優斗に怒られた。コイツやっぱり俺よりも可愛い。


だから、ウケなんだよなぁ。


俺はこう言った。


「まだ!!だけど、……いつか。だから」



ちなみに今日は1ついたちだった。



いや、今日も明日も毎日、1いちにちであることにかわりはないが。



ほんとに5日に超えちゃうの?


あ…5日バイトだわ。



ギャグできねーーー!!!!!!!!!!!

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