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転生するなら貴族の飼い猫でしょ  作者: 描空
魔神教団編

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239/257

239話 訓練その2

ファラブの人たちを連れてきた翌日の午前、俺たちは早速訓練を始めた。と言っても、俺たちはほとんど初対面と言っても過言ではないため、まずは軽く一緒に訓練を始めるところからスタートした。


「それではまずはランニングから始めて行きます。この後に筋力トレーニングをしてから、模擬戦闘を行います。詳しいことはやりながら説明しますので、まずは訓練を体感してみてください」


ファリルの言葉に返事をして俺はファラブの人たちと共に訓練を始めた。最初のランニングは一キロほどのランニングで心肺能力を向上させる目的より、この後の訓練のために準備運動を兼ねてやっているように感じた。ユディが俺に課したトレーニングもできる日はきちんとやっていたが、流石に毎日とはいかずユディからの剣術の指南は受けてない。でも、そのトレーニングのおかげでかなり体力がついており、ランニング一キロは楽に思えた。


「それでは次は筋力トレーニングをしましょうか。私共は普段二人一組になって互いの体重を利用してトレーニングを行っています。リフォン殿は誰とペアになりますか?」


「そりゃファリスでしょ。そもそも俺はファリスとしか面識ないし」


俺の言葉にファリスは少し動揺しながら言った。


「わ、私は百キロを超えております。リフォン殿とは言え、私はしんどいと思いますが……」


「大丈夫だってそれに、トレーニングはしんどいほど効果があるんだから」


ファリスは肯定も否定もできずにもどかしい顔をしていた。とりあえず今回は俺とペアになることを了承したファリスがトレーニング内容を説明してくれた。


「トレーニングメニューと致しましては、ペアをおんぶしてスクワットや決められた距離の往復であったり、手押し車や自重トレーニングに重しになってもらうといったことをしています。リフォン殿は何からしますか?」


俺は考えるのに少し時間をもらった。高強度のトレーニングを先にすれば、後のトレーニングの効果が薄れてしまう。だからと言って、低強度のトレーニングを先にやり、後の高強度のトレーニングを全力でやれないのはどうかと思った。そこで、俺には何が足りないのか考えた。持久力はそれなりにある。でも、大人一人を軽々と持ち上げるほどの筋力はない。俺は魔法という力に依存し過ぎている。魔力切れになれば意識を失い一時的に戦闘不可能となる。そのような状態は避けなければならない。ほんの僅かな魔力で筋力を補い、ピンチな人を助け出す。俺はそんなことができるようになりたいと思った。そして結論を出した。


「決めた。最初に高強度トレーニングをやってから後で低強度トレーニングをする」


「分かりました。それでスクワットから始めますか?」


「いや違う」


俺はファリスの提案を断り独自のトレーニング法を試すことにした。俺はファリスにほんの僅かに風魔法を纏わせてそのファリスを持ち上げるトレーニングをしようと考えた。


「今からファリスには俺のトレーニングの重しになってもらう。でも、そのままじゃ無理だろうから風魔法で補助する。怪我はさせないように安全にやるから頼めるか?」


「分かりました。でも、決して無理はなさらないようにしてください。今リフォン殿が怪我をなされては勝てる戦いも勝てなくなりますから……」


俺はファリスの言葉に自分にどれほどの責任と期待がのしかかっているのか理解した。でも、その重圧に負けないためにも強くならねばと思いトレーニングに打ち込んだ。ファリスにはバーベルのように一直線になってもらい、デッドリフトやベンチプレスの要領でトレーニングを行った。全身を鍛えるトレーニングと上半身を鍛えるトレーニングを中心に行った。そのおかげで俺の上半身はハンパアップして筋肉がいつも以上に主張してきていた。一日二日で筋力が爆発的に上昇することはないが、このような状況になった時少しでも楽に対応できるように慣れておくために行ったという方が正しい訓練だと感じた。これを日常的に行っているファラブの人たちが筋骨隆々なのに納得した。


「午前メニューはここで終了。午後からは模擬戦闘に入る。腹ごしらえはしっかりしておくように。解散!」


そういうわけで午前の訓練が終わった。俺とファリスが屋敷の中に入ると、屋敷は閑散としていた。各々指揮官と個別に話し合っているのか、いつもの楽しそうな話し声や雰囲気はなかった。ヒューやイシュなら組み合わせで担当になった指揮官とその国に行き訓練もできるだろうから、そういうことも相まってより静かなのだろう。俺たちはファラブの人たちのために昼食を作ってあげるかと話していると、ダイニングの方から良い匂いがしていた。俺たちは誰が料理をしているのだろうと中に入ると、そこには大量の料理が並べられていた。いつも食事をしているテーブルが埋めつくされているほどに大量だった。俺たちが驚いていると料理を運ぶクルネと目が合った。


「あっ! リフォっちファラブ? の人たち呼んできて。みんなで食べよー」


俺たちはクルネの言葉にファラブの人たちを呼びに行った。そして、皆で食卓を囲んだ。こんなに大勢の昼食を置けるテーブルで良かったと心から思った。でも、椅子は足りなかったから俺の風魔法に腰掛けてもらった。みんなで楽しく喋りながら昼食を食べてとても有意義な時間になった。午後からの訓練も頑張れるよとリヴとクルネに感謝を述べた。ファラブの人たちも感謝を述べ二人は嬉しそうに笑った。こんな時間が続けば良いなと心底思った。

次回もお楽しみに


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