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123話 カティファスの試験

最近pvがめっちゃ増えて嬉しいです!これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!

昼食を終えた俺たちは先ほどの試験場に戻ってきた。カティファスが準備運動をしていたからかなり本格的な試験が始まるのではないかとドキドキした。俺たちもカティファスに倣い準備運動を済ませるとカティファスが言った。


「さっきと同じ順番で良いか?」


「「「はい。」」」


俺たちは特に意見はなく素直に返事をした。俺とジュナはまともに近接戦闘ができないことを事前に伝えると手加減してくれるらしく少し安心した。まずはジュナからだ。俺とジュナは剣は持っておらず体術の試験となった。ジュナは一瞬のうちに投げられ何が起きたのか理解できていなかった。


「流石にこれじゃダメだから今鍛えることにする。」


そう言ってカティファスの訓練が始まった。実戦形式で組合をしながらの訓練は頭と体両方使うことからかなり疲れるようで、ものの十分でバテてしまった。俺もああなりそうで少し心配だった。


「先にリフォンも訓練してやるから来い。」


俺は予想外の展開に驚きつつもカティファスの訓練を受けることになった。カティファスがパンチやキックを寸止めで打ってくる。その度にカティファスが相手の動きを見ろと叱咤激励してくれる。カティファスがわざと隙を作るのだが、それにパンチやキックを見様見真似でやると腕や足を取られ反撃されてしまう。俺がどうすれば良いのかと文句を言うとカティファスは、相手が反応するよりも早く打ち込めと無理難題を言ってきた。俺はムキになり風魔法で高速移動をしてパンチとキックを打った。かなりの速度で繰り出したパンチとキックは全て防がれ俺の方の手と足の方が痛くてうずくまってしまった。


「す、すまん大丈夫か?」


「だ、大丈夫です…」


俺が痛みを必死に堪えながら言うとダンが光魔法で治してくれた。俺たちはダンが光魔法も使えることに驚いた。あんなにも戦闘経験豊富なダンがヒーラーもこなせるとなると、大抵の冒険者は置いてけぼりになってしまうのではないかと思った。もしくは魔族はそれほど魔法に秀でているのだと実感した。


「ありがとうございます。ダンさんって光魔法も使えるんですね。」


俺がそう言うとダンはニコッと笑い言った。


「すげーだろ。」


その言葉には皮肉や憐憫の情など一切なく、ただ自分の魔法を褒められて嬉しがっていた。その様子はどこか子どものような感じがした。俺の番が終わり次はリベルの番になった。リベルは剣を持っていることからファンタジーリュックの中から取り出し、カティファスと剣術の試験を行った。


「魔法なんて使わず、お前の実力もとい剣術で来い。」


「手加減しませんよ。」


リベルが不敵な笑みを浮かべながら言うとカティファスが先に仕掛けた。真上からの大振りをリベルは難なく受け止め左に流し反撃しようとした。でもカティファスの技術はリベルに引け劣らずリベルの反撃をスマートに防いだ。しばらくの間打っては反撃、守りを繰り返すこと五分二人のスピードは少しずつ落ちてきた。全力で剣と刀を振っているのだから疲れも見えるだろうが、それを感じさせない技術とスピード、持久力に俺は感心した。二人とも掠ることはあっても深い傷は一切なく薄皮だけが切られていた。躱す技術も近接戦闘には必要なのだと痛感した。俺だったらすぐに反撃をモロに喰らい負けていただろう。これが試験だから良いものの実戦だったらすぐに死んでいたであろう。剣術の凄さを実感すると同時に俺には無理だとも実感させられた。


「ここまで!」


膠着状態だった時カティファスが言った。両者共に鞘に納め力強く握手していた。


「ありがとうございました。」


「こちらこそとても楽しかったよ。君なら俺を越えられるね。」


リベルはカティファスの言葉が相当嬉しかったのか笑みが溢れていた。


「これにて試験は終了。これが三人の冒険者プレートだ。常に首からかけておくように。そして見えるようにしておけよ。じゃないといつ誰に襲われるか分からないからな。」


「「「はい。」」」


俺たちは金でできた冒険者プレートを貰い首からかけて見えるようにした。ここが魔族の国(ラクシャスディシュ)であること、俺たちが人間で部外者であることを実感した。ギルドに戻ると俺たちはなぜだが周りの冒険者たちから見られている。俺たちが冒険者になったことに対する拒否反応なのか嫌悪感なのかは知る由もない。俺たちは再び種族の分からない綺麗なお姉さんの所に行った。


「坊やたちまさか最初からゴールドとは驚いたねぇ。唾つけとこうかな。」


お姉さんが不敵な笑みを浮かべると周りの冒険者の耳が物理的に動き俺たちの会話を盗み聞こうとしているのが分かった。


「そんなことより依頼受けたいんですけど何がありますか?」


「んーとねぇ…今は人助け系が多いねぇ。パーティの補助メンバーを募集する依頼が多いの。ちなみにここで魔物を狩る依頼はあんまりないよ。各自で好きに狩ってる感じだから。どうする?補助メンバーとしてここのことをよく知ってから狩りに行くかい?


俺たちはどうするか悩んだ。補助メンバーとして入っても良いが、それがどんな所に行くのかどんな魔物を討伐するのか、俺たちの立ち位置がどうなるのか何も分からないから心配なのだ。人間ということもあり俺たちに良い印象を持っている者は少ないだろうから余計に慎重になった。俺たちが決めかねていると後ろから大きな手で肩を掴まれた。俺は吃驚して振り返るとそこにはダンがいた。俺は安心のため息をつくとダンが言った。


「オレがここのやり方を教えてやるから着いてこい。」


「「「はい。」」」


俺たちは安心してダンに着いて行くことにした。周りの冒険者は何とも言えない表情で俺たちのことを見てきた。魔物討伐に向かう前に俺は冒険者プレートのことを聞いた。


「受付のお姉さんが冒険者プレートを見てゴールドかって驚いてたんですけど、何か違いがあるんですか?」


「四段階で分かれてて上からブラック、ゴールド、シルバー、

次回もお楽しみに

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