表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/406

第40話 魔法の不思議

本日は同時投稿しております

こちらは1/3作目です。

帰宅途中、何度かお父さんから大丈夫かと心配されたけど、問題なく帰宅することが出来た。


「昨日ははじめて足にかけたから、ちょっと無理させすぎたのかもしれないね。

今日のは微調整して、薄っすらかけたのが良かったのかも」


自画自賛というなかれ。

でも昨日は足全体がムキーンって強くなった感じだったし、火事場のクソ力じゃないけど ブーストかけすぎたような感じだったんだよね。

それに ちょっと早く歩きすぎた気もするし、多分無理したんだと思う。

それに比べて今日は 筋肉の繊維に沿って魔力を浸透させたことで 激しい動きにも対応できるようにしたし、血流が良くなってもドントコイな感じに血管にも魔力を纏わせた事で、筋肉に溜まりやすい疲れの元も血管にスグ流れて排出されている……と思う。

さっきの回復魔法が効いてるからかもだけど、昨日より足が軽いもん。


不思議そうではあるけど、深くは聞いてこないお父さんと昼食を食べ、1時間だけお昼寝をすることに。

お風呂は寝ちゃうかもだから【クリーン】だけかけてもらったよ。



◆◇◆◇◆◇



「ヴィオ、資料を調べとる時に サブマスも来るかもしれん。魔法の事を聞いてみたいじゃろ?

儂は自分の使う魔法以外は あまり分からんからな。サブマスに言うたら、実際に見せてくれるって言うとるんじゃが……」


「ほんと!? 魔法見れるの? 見たい!

わ~い! どんな魔法が見れるかな。 お父さんみたいに呪文を唱えないやつもあるよね。楽しみ~」


起きたらお父さんから嬉しいお知らせ!

なんとサブマスが魔法を見せてくれるんだって。

お母さんは あまり見せる魔法は使ってなかった。だけど今思えば あの環境であれだけ過ごしやすかったという事は、多分あちこちで魔法を駆使してたんだろうとおもう。意識して見ていなかった記憶では 魔法の種類や方法は分からないんだよね。

だから本物の魔法を見せてもらえるのは とっても楽しみ。



起きてから思ったのは、足の痛みがないって事。

今朝は筋肉痛が酷くて起き上がるのも大変だったから、お昼寝はドキドキしてたんだけど、少し怠い感じはあるけど 歩き疲れたときによくあるレベルの怠さで、今朝みたいな辛い感じではない。

強化魔法が良かったのか、ホットリフレが良かったのか。それもサブマスに聞けばいいかな?


お父さんに抱っこしてもらい ギルドへ向かう。

途中で人の姿のままのロン君とレン君が追いかけっこしているのを見たけど、ロン君はいつまであの姿を保てるんだろうね。


ギルドに到着したら そのまま2階の資料室に直行だった。

一瞬いいのかな?って思ったけど、納品や依頼を受ける理由がなければ 受付に行く理由がないことに気付いて納得した。


「あら~、ヴィオちゃんこんにちは。アルクさん、もう随分前からお待ちですよ~」


小さくて可愛いモノ好きのミミーさんは 必ず頭を撫でてくれるのだ。

撫でながらお父さんに待ち人の存在を告げるけど、サブマスかな?お仕事大丈夫なのかな?

教えられた部屋に入れば サブマスだけじゃなくて、ギルマスもいた。


「なんじゃ、随分待たせてしもうたか。大体の到着時間は告げておった筈なんじゃが」


「聞いてる。俺はそれに合わせてきたから 今来たところだ」


「ふふふ、ヴィオさん こんにちは。今日の学び舎でも 面白い魔法を使っていたようですね。後で見せてもらえますか?」


お父さんとギルマスが挨拶をしているうちに、サブマスからご挨拶されたので、今日の魔法を見せてもらえることにお礼を言った。


「いえいえ、私の魔法を見て ヴィオさんがどのように解釈するのかも確認したいと思っているので、是非見て頂きたいのですよ。

さて、ここでは何ですから、訓練場に移動しましょうか。今日の午後は貸切にしていますから安心してください」


おぉ、あの部屋だったら色々対策しているって言ってたし、サブマスの凄い魔法も見れる感じ?ワクワク!

サブマスはウキウキしているのに、お父さんとギルマスは無反応だね。


「お父さんもギルマスさんも、魔法 あんまり好きじゃない?

サブマスさんと二人で行ったほうがいい?ギルマスさんはお仕事もありますよね?」


「ヴィオの魔法は儂も見たいから一緒に行くぞ。まぁサブマスの浮かれ具合に少々驚いとるだけじゃ」


「そうそう、俺もコイツが使えない属性魔法を見せるつもりだしな。仕事は気にすんな」


ギルマスにクシャクシャって頭を撫でられた。

そっか、最初に得意属性が違うって言ってたもんね。ありがたいことだね。



◆◇◆◇◆◇



そういう事で やって来ました訓練場。さっきぶりだね。


「さて、では私の魔法からお見せしましょうかね?」


「いや、ちょっと先にヴィオの魔法を見てもらいたい。身体強化を自分で考えてやったようなんじゃが、それを見てもらいたいんじゃ。

あと……なぁヴィオ、今日の訓練時間に不思議な魔法を使ったんじゃろ?それを見せてくれるか?」


訓練場に到着した時点で、ウキウキのサブマスが魔法を見せてくれる気満々だったんだけど、お父さんが待ったをかけた。

お昼寝が終わった時には強化魔法が解けてるのも実感したんだけど、1日に2回かけても大丈夫なもの?慣れてからって思ってたんだけど……。


「おやおや、何か気になっていらっしゃるのでしょうか?」


「んとね、一日に何回も身体強化の魔法かけても大丈夫かなって思ってて、慣れるまでちょっと何回かやってみようって思ってて……」


「あぁ、そういうことですね。確かに慣れるまではその方が良いでしょうね。

ですが、今日身体強化をかけたのはどこでしょう?

……足、ですか。

では腕にかけて見せて頂くのはいかがですか? 魔力の残量の問題でしたら別ですが、強化魔法をかける部位が違えば、身体の負担にはならないかと思いますよ?」


サブマス、賢い!そっか、確かにそうだよね。

って事で3人の大人に見つめられながら、左腕に強化魔法をかけてみる。

筋肉に薄っすら膜を、血管を包み込むように、おぉ、午前よりもスムーズに魔力が動くね。やっぱり魔法も慣れが必要って事だね。


「できました!」


「おい、ほんとに完全無詠唱だったぞ」


「ふむ、魔力の流れもスムーズ過ぎて 違和感もなかったですね」


「ヴィオ、これを両手で其々握ってみてくれるか?」


お父さんが差し出してきたのはボールのようなもの。

テニスボールくらいの大きさだけど、素材は何で出来てるんだろうね。

まずは右手で握ってほしいと言われたからギュッと握った。

指が埋まるでも、跳ね返るでもない。パツンパツンのビニールボールを掴んだ気分だ。


「3じゃ」


「弱くねえか?」


「いえ、人族の洗礼前の女児ならこれくらいでしょう」


ボールを渡したお父さんが数字を読み上げる。どこかに数字が出てたのかな?

今度は反対の強化した方の手で握る。握った感覚は変わらないから ちょっと期待外れだ。


「……30じゃ」


「おい、一般成人の平均じゃねえか」


おぉ、右の10倍か。そりゃ凄いね。

一般女性の平均なんだね。握力計だったのかな? 大人くらいの力は出るって事か。

これは基礎筋力がつけば、もう少し加算されると考えて良さそうかな。


「しっかり強化魔法はかかっているのですね。興味深い。

ヴィオさん、先ほどかけていたのは完全無詠唱で行っている強化魔法でしたが、どのようになさっているのでしょうか」


お父さんたちがブツブツ言っている中でも、マイペースさを崩さないサブマスが質問してきたので、やってることを説明した。


「筋肉を包み込んで、血管もですか。その知識はやはり治療魔法が得意だったお母様の教えによるものなのでしょうか……。

今までの強化魔法とは違いますが、成程 確かに局所的に行うことで消費魔力も少なくなりそうです……」


人体の解剖図とかの知識は お母さんから教えてもらったわけじゃないけど、そう解釈してくれた方が説明は楽だからそうしておこう。


「それ、どんな強化魔法だよ、多分ちげえだろ」


「儂もあの強化魔法がどこに作用しとるとかまでは考えて使ってなかったからなぁ」


呪文を唱えるだけでなんとなく効果がある魔法って 逆に凄くない?というか何属性なんだろうね。


「サブマスさん、強化魔法って何属性なの?皆はどんなことを考えてどうやってかけてるの?」


「えっ???」


ギルマスが驚いた声を上げてるけど、え???

お父さんを見つめると頭をかいてるし、ギルマスは目が泳いでる。まさか属性とかも考えてない?

私も考えてないけど、属性ありきで使ってる大人もそうなの?


「確かにそうですね。私は強化魔法が苦手で 呪文を覚えてもあまりうまくできなかったのですが、きっと属性を理解していなかったからかもしれません。

ザックスもアルクも、前衛の冒険者でしたからお二人とも身体強化はお得意でしたよね?

どうぞヴィオさんに教えて差し上げてください」


「いや、俺は、あれだよ。感覚で、なっ。呪文を唱えたら出来たし、冒険者ってのはそんなのが多いぞ?」


「儂も感覚じゃったな。じゃが、基本属性にはないと言えるじゃろうな」


ギルマスは感覚で生きる男でした。

うん、冒険者っぽくて良いと思います。お父さんもびっくりしながら冷静に判断してます。


「ってことは、基本属性以外にも魔法はあるってことだよね?

あのね、生活魔法も不思議だなって思っててね、あかりの魔法も属性にないよね?

聖属性かなって思ったけど、ゾンビみたいなのをやっつける光なら分かるけど、部屋を明るくする光に聖属性は違うでしょ?

あと、このお部屋の広くなるのもないよね? 」


どうせだから気になってることも一緒に聞いてみた。

サブマス以外の二人は頭を抱えちゃったけど、そんなに変なこと聞いたかな?







握力計っぽい魔道具

テニスボールサイズのボール、握れば強さが分かるもの


人族洗礼前:2~5

獣人(肉食)洗礼前:5~10

人族成人女性:20  男性:30

獣人成人女性:40  男性:70

冒険者成人女性:40~70 男性:100以上


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ