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ヒロインは始まる前に退場していました  作者: サクラ マチコ
第一章 幼少期編 

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第273話 魔法使いたちVS騎士隊


2回戦が終わったところで 晩餐の為の着替え準備が必要だとエミリンさんが呼びに来た。

サブマス達もお着替えがあるので移動をってなったけど、まだ戦ってない人たちもいるんだよね。


という事で VS残りの全員という無茶苦茶な対戦になりました。

()()()で募集したので、魔法使い以外もいます。

先の10名は魔法騎士だったんだけど、残りは魔法も使えるけど 剣がメインとか、魔法は強化しか使えないけど、他が得意なんて人も混ざってる。

この人たちは完全に()の為に参加している ドエムです。


剣や槍は模擬刀を使うことになり、魔法使いは彼らの後ろから攻撃が出来ることになります。


「流石にこの人数をサブマスさん一人じゃしんどくない?」


「おお、じゃあ ヴィオ、お前がアスランと共闘してみろ」


「おお!それは良いですね。ヴィオさん 是非一緒にしましょう。

あの壁の中から攻撃が出来るというのは流石に内緒にしておこうと思いますからね、それ以外で行きましょうか。

ヴィオさんは彼らとも対戦をしていたのですよね?普段は武器の使用は?」


「木刀は持てないから 武術だけです。鞭も魔法を流したのは殺傷能力が高すぎて 人相手には禁止にしてます」


テーアさん達からも対戦したくないと言われた凶悪な攻撃が出来るようになりました。


「それは非常に興味深いですが 帰り道に魔獣相手に見せてもらいましょう。

では 魔力を流さない鞭だけを使用しましょうか。

結界鎧の事はどうでしょう、彼らは知っていますか?」


「いや、身体強化だとしか言っておらん」


「では 攻撃を防ぐタイミングで小さな盾を作るようにしましょう。

瞬間的に盾を展開する練習にもいいですよ。結界鎧に気付かせないためにも積極的に使っていきましょう」


そんな感じで 簡単な打ち合わせが進んでいく。

サブマスは丸印から動かないけど、私は遊撃で動き回ることが出来る。


「ヴィオさんも魔法攻撃で参加しますが、私とは違って多分手加減が苦手です。ある程度の怪我は 私が治せるので、死なない様にだけ頑張って下さい」


えっと、私どんな危険人物だと思われてますか?

ファイア系は赤い火くらいにしておくし、ジェット系とカッター系は使わないようにするもん。


「あ~、そうだな、応援する奴らは 危険だと思った倒れたやつらを安全圏内に運ぶように。

では、はじめ!」


最後にロイド隊長がそんな事を言ってスタートした。

マジで、とどめを刺すとかしませんから!


遊撃許可をもらっているので 早速こちらに向かって来ている騎士達を迎えに行くように走っていきます。そんな私を狙った火矢が飛んでくるけど 左前腕に付けた【エアウォール】ではじき返す。


「はっ!?」


「え?盾?」


一瞬驚いて足が止まった騎士の軸足に鞭を絡ませて引っ張れば バランスを崩すので そのまま胸を蹴り飛ばして地に倒す。


「【アイスニードル】」


顔の横に尖った槍を生やせば 「参りました」と降参ポーズ。一人目。

さっき火矢を放ってきた騎士には 蔦が絡まりつき 口元に水玉、サブマスにやられてます。

後ろからブ~ンと木剣が空を切る音が聞こえたので水の壁で全身を包み込む。


「うわっ!」


ちょっと粘度の高い水で想像したから ぼよ~~~んと跳ね返されて おっとっと状態。

即座に壁は解除して 後ろに回り込み 鞭を首に巻き付かせれば 倒れる寸前で「降参です」とのこと。はい、二人目。


「一人ずつ行くな、複数でかかれ!」


檄が飛び 2~3人でまとまって剣を振り上げてくる。

だけど、大きい人ならまだしも、私は小柄だからね?

お互いの剣が交差するところで 一人の後ろに回り込んで お尻を蹴り上げれば 振り下ろされる剣の餌食になるのはその人だ。


「悪りい!」「大丈夫か」


「【アイビー】」


そんな事言って心配している場合じゃないと思うけど?と思いながら蔦魔法で二人をグルグル巻きにする。剣は下ろしちゃダメでしょ?

腕を下ろした状態で 片手に剣を握っているけど 胴体にピタリとくっ付けたままグルグル巻きなので もう何もできない。はい、5人。


魔法が飛んでこないと思えば、魔法使いからサブマスは攻撃してくれてたみたいで 今動いているのは武器を持った騎士だけだ。


サブマス目掛けて5人が前後左右から向かっている。

大丈夫だとは思うけど、こっちに来る人はもういないので 後ろの二人が落ちるように落とし穴を作ろう。


「【アースホール】」


「うえぇっ!?」


「おぉっ!?」


突然見えていた仲間が消えたことで 正面から攻撃を仕掛けようとしていた三人の動きが止まり、その瞬間を見逃すはずがないサブマスが 3人の顎の下でギリギリ止まるように 土の槍を生やしたことでお手上げ降参ポーズ。


二人が完全に登れないようにと想像して作った落とし穴は 2メートルほどで、頭まですっぽりでした。


「降参で良いですか~?」


「「降参で~~~」」


という事だったので 土を戻しておかえりなさいです。

結果として、私は7人、サブマス14人でした。


「半分かぁ。サブマスさんは動かない制約があったのになぁ、ちぇっ」


「すごい、素晴らしいですよ。ヴィオさん。人との共闘なんてそんなにしたことがないでしょうに 素晴らしかったです。最後の攻撃も良かったです。背後を落とすことで正面の三名が止まりましたから非常に仕留めやすかったですしね、これはいつでもパーティーが組めますね!」


ちょっと悔しい気持ちになったけど、サブマスが満面の笑みで高い高いをしてくれたので まあいいかな。

そして本気でパーティーを組もうと思ってくれているんですね。


「いやぁ、参りました。アスラン様は勿論ですが 嬢ちゃんも凄かった。

武術でも大概だったが まさか武器も魔法も使うとは恐れ入ったよ。

騎士達も魔法使いとの戦い方をもっと練習させようと思います。魔力操作訓練もいい方法を教えてもらいましたしね、更に磨いて来年また再挑戦させてください」


「「「よろしくお願いします」」」


ロイド隊長から 感謝の言葉を贈られて、後ろに並んだ騎士達からもそんな言葉が贈られる。

私は来年も来るか分からないけど、サブマスはギルマス会議があるから確実に来るもんね。是非対戦してボロボロにされてください。


怪我をした人たちの治療をしようとしたんだけど、エミリンさんから お風呂の準備ですと抱きかかえられて強制退場。


「大した怪我ではありませんもの、お嬢様のお力をお借りするほどではありませんわ。

あれだけ動いて魔法も使って戦われましたのに、それ以上に魔力をお使いになったらお疲れになってしまうでしょう?

今夜は最後の晩餐ですもの。

今までで一番おめかししないとですからね」


そんな事を言いながら お風呂とお着替えのためだけになった客室へ。

準備万端 待ち構えていたメイドさん達の協力の元、ピカピカツルツルに磨き上げてもらいました。

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