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10‐香織のターン

やばい、本当にやばい……


香織はベッドに埋まりながら今日の出来事を思い出していた。


まさか高校に入ってからすぐにライバルが現れるとは思ってもいなかった。

しかも相手はあの可憐ちゃんだし……

流石に相手が悪すぎる。


じゅんは付き合ってないって言ってたけど、くっつくのは時間の問題だろう。


楓ちゃんの気持ちも知ってはいたんだけどなぁ。

でも義理とはいえ兄妹だから恋のライバルとしては見てなかった。

今日の様子を見ていたら割とガチでじゅんのことを狙ってるし……


あぁぁぁ! もう!

何で今までじゅんに積極的にアプローチしていなかったんだろう。


幼なじみという立場に甘んじて勇気を出せずにいた自分を恨む。


いや、凹んでちゃだめだ私。落ち込んでてもしょうが無い。

大事なのはここからの行動だよね!


何のためにじゅんを追いかけて同じ高校にまで入ったと思っているのだ。

成績のあまり良くなかった私は、じゅんを追いかけるために猛勉強して、やっとの思いで県内屈指の進学校に入ったのである。

そんな簡単に諦められるわけがない。


でも行動すると言って、焦りすぎてもいけないよね。

いきなり告白しても成功する確率は低いだろうし。


まずはだだの幼なじみではなく、一人の女として意識させなくては。


絶対私にメロメロにさせてやるんだから!

覚悟しててよね、じゅん!


私は机からノートを取り出し、表紙に『じゅんをオトす作戦』と書いて、思いつく限りの作戦を書き連ねた。










「じゅん、おはよう。突然なんだけど部活とか興味ない? まだうち仮入部やっててさ、人数足りないんだよね」


次の日の朝から早速私は作戦を実行する。


作戦その一、私の入っている部活に誘う!


同じ部活に入れば一緒に居る時間も増えるし、可憐ちゃんと一緒に居る時間を減らせる。

勉強を教えて貰ってる可憐ちゃんには悪いけど、じゅんとの距離を縮めるにはこれが一番効果的のはずだ。

それとなく人数が足りていないと言うことで「しょうがない」と思わせて入りやすくする高等テクニック付き!


「え、部活? ずいぶん突然だな」


眠そうに歩いていたじゅんは驚いたような声を上げた。

楓ちゃんは何かに気づいたように私に刺すような視線を向けている。

さすが、鋭い……


「香織は何部入ってたっけ?」


「ボランティア部だよ」


ボランティア部とはその名の通りボランティア活動をする部活のことである。

ボランティアの範囲は広く、校外の活動から、清掃、募金活動、ほかの部の手伝いまで幅広く行っている。

運動部ではないため、足の怪我の件があるじゅんでも大丈夫だろう。


「仮入部だけでもいいんだけど、どうかな?」


「うーん……うん、わかった。放課後結構暇だったし、ちょうどいいかも。今日は用事あるけど、明日ならあいてるから明日見に行くよ」


じゅんはちょっと考えてから承諾してくれた。


「やった! じゃあ、明日待ってるね!」


とりあえず第一段階クリア!

絶対じゅんをわたしの虜にしてやるんだから!

ここまで読んでいただきありがとうございます!

少しでも面白い、続きが気になると思っていただけたら是非、感想、ブクマ、評価、レビュー等応援よろしくおねがいします!

より一層やる気がでます!

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