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痛くないからゴリ押し特効!  作者: 神代 信明
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休日の過ごし方。朝から昼まで。

ハーレム要因の一人が登場らしいっすよ。

休日。バーナード宅にて、朝。

″今日は休日らしいね″

「らしいね。」

朝起きたら既にいた商人さんこと、精霊さんに例の携帯食料をモソモソしながら返事をする。やっぱり口乾くねコレ。

休日とは言っても前世は包丁とハサミとカッターナイフの改造に全力投球だったからどう休めばいいかわからない。

「おっさんて、休日はいつも何してんの?」

基本疲れてそうなおっさんなら休み方にもこだわりがありそう。とのことで質問。

「あー、っとだな。基本的に一日飲んで次の日寝るんだが。今日は俺の親族に挨拶しにいく。」

″てことは、アタシは留守番ね″

むぅ、以外と普通。ん?、親族とな?

「可愛い妹や姪っ子はいますか?」キリッ

可愛いは正義、幼女は天使。これ基本。生前の楽しみのひとつが妹だ。日々綺麗に大人びていく様はみていて飽きないし、可愛い。

「…、会わせたくなくなった。」

″ヤな予感しかしないもんね″

精霊さんまで同意した。苦笑混じりとか、器用だな、中身ないくせに。とか考える暇もない。必死で考える

―なんか、なんか取り繕えるもの…―

「私子供が好きなんですよ。こう、無邪気で、ふわふわしてて、なんかよくありません?」

全力で安全アピールをしてみる。

―あー!顔をしかめていらっしゃる!これはなおさら会わせたくないって顔だぁ!―

精霊さんに関しては耳の辺りに手を当て顔を反らしている。

本気でがんばった結果、下心をもって触らないのを条件に面会させる約束を取り付けることに成功した。やったね!



バーナード宅からバーナード家への道。

商業区の小道。煉瓦の道を歩く。左右を見れば人人人。隙間から露店が見え、美味しい臭いがする。勿論人の臭いも濃く、うるさい。じきに門が見え、くぐる。

バーナードと手を繋ぎ歩くこと数時間、日本で見るより若干寂しいけど長閑な住宅街。最初の方は結構あったけどね。

ポツポツある家はどれも大きく、20人くらいまでなら余裕で生活できそうだ。

「これが俺の実家だ。」

この辺の家と同じくらい大きい屋敷、広大な庭、そして、

「あ、生メイド発見。」

そう、メイドがいる。普通に侍従って感じで華やかさとかはない。が、動き一つ一つがキレイでつい見とれてしまう。

おっさんは普通に敷地に入っていく。手の繋がってる私も自然と入る。メイドさんがこっちを見る。視線を戻しすぐ作業を再開する。キレイダナー



バーナード家内部、現在チャラ男に絡まれてイライラ中。

「君、兄さんの養子なんだって?」

「そうですが?」

「兄さんは昔から子供が嫌いだから、すぐに捨てられるかもよ?」

会って数分、もう既に似たようなことを5、6回は聞いた。女心がわかってないとか、思いやりがないとか、要らない情報ばかり増えてくる。

―助けろおっさん、もしくは戦闘許可をくれ。―

このイライラ、何にぶつけようか。石の削り出しでペーパーナイフでも作ろうか。などと考えていたらとんでもないことを口にし始めた。

「君、騎士団に入れられたんだって?こんな小さなか弱い女の子にあんなことさせるなんて、兄さんの正気を―」

キレた。理由はいらない。そして頭が痛い。

【ひたすら魔力を練り、思考をのせて周囲に放つのだ。その時の感情の種類、強弱によって効果が異なる。試すことをすすめる。】

新魔法習得。ぴったりだわー、超ぴったりだわぁ。

イライラ、つまり憤怒を魔力に乗せてテーブルを挟んで向かいにいるチャラ男に手加減なしでぶつける。顔が青い。そこはそっくりだね。…で?

「おっさんの、正気が、なんだって?」

少なくとも私よりまともだぞコラ。ゆっくりと怖く聞こえるようにはっきりと一つ一つ切って喋る。

やれやれの形で固まってた両腕が小刻みに震えている。騎士団の誰よりも弱いぞこれ、見習いにすら負けるぞ、不戦敗で。

飾りが多い服、無駄に長い髪、細い手足。モテはするだろうが、はっきり言おう。

「調子コイてんじゃねーぞクソ雑魚。」

バカにしてたバーナードの方がよっぽど良い人に見える。頼るならどっちかと問われれば勿論おっさん。強…いかどうかは置いといて甲斐性はあるしなにもなければ静かで優しい。最近の優しいエピソードを聞かせてやりたいくらいだ。

治療がめっちゃ手慣れてて痛くないし速い。そして、労いの言葉と注意の言葉。そして爽やかな笑顔。もちろん他の団員にたいしての行動だ。…何でモテないんだろう。

空気が重い。団長のプレッシャーに似てる。そこに慌ただしい足音。

「おいコラクロノぉ!」

ドアが弾け飛ばん限りの勢いで開く。おっさん登場。威圧を解く。空気が軽くなりクソ雑魚が息を荒くする。

「お前は通常より強いから攻撃するなといっておいたろうがぁ!」

やはり言われる。

「ごめんなさい、」

おっさんが口をつぐむ、

「でもさすがに、不当に蔑まれてるおっさんが不憫だったからつい。」

そこでクソ雑魚を見る。顔をしかめる、あれは関わりたくない顔。若干まぶたと口角が下がってる。そっくりだなぁ、二人とも。

「どうだったバーナード、怪我とかは、」

あ、オジサンが入ってきた。太ってないけど痩せてもいない。中肉中背の白髪混じりの普通のオジサンだ。

「っ親父、こいつが俺に攻撃魔法を―」

「威圧はしたけど攻撃はしてないですよ。実際私の所属する騎士団はこれよりすごいのを正面から受けることがありますよ。」

言わずもがな団長である。火に絶大な適性を持ち、土と、あと闇にも少し適性を持つ。

団長が威圧すると気温が跳ね上がり大地が干からび心が折れる。次の瞬間には殺されている自分を幻視するのだ。

これを定期的に不意打ちで週に二、三度打ち込んでくる。その影響でうちの団は恐怖に強い。

「そもそも私が攻撃したら肉片になりますよ。」

空気が凍りつく。ちょ、おっさん、下がらないで。



昼食、結構な大家族

まず家族構成

当主夫妻、白髪混じりのオジサンとその奥さん。奥さんは美老婆って感じ。ふつくすぃ。

長男夫妻、栗色の短めのテンパ、おっさんを冷たくした感じ。とその奥さん、小さい。まるで小動物。胸部の爆弾はヤヴァイけど。娘さんもいてかぁいい、リスみたい。

3女、おっさんに一番年が近い妹。赤髪ロング、鋭い目付き。

3男、クソ雑魚。

4女、金髪幼女キタコレ。動きがかぁいい。

4男、男の子。かろうじて少年。緊張が目に見える。

そしておっさんと私。

結構明るい食卓。子供枠の私は4女4男、長男の娘と食べる。

まず4女、アリス、8才。見たまんま、健気。

次に4男、ジオハルト、7才。もうちょい可愛い名前なら…

長男の娘、ヘンリエッタ4才。ぎゃんかわ

「えーと、クロノ…ちゃん?」

「ちゃんであってますよ姉上。」

どうやら親から聞いた話ではキレイな白髪、可愛らしい見た目、ちいさい。らしい。

が、見てみると銀っぽい色で柔らかさが感じれなく男っぽい。鋭い目付きで男の子なのでは、となったらしい。

「髪の色が白なのと目付きが悪いのは生まれつきです。口調とかは、想像にお任せします。」

「ところで、なぜお兄様の養子に?」

あ、やっぱり聞かれた。

「団長が私の強さを見て、手頃な人の養子にしよう、と言ったからですね。」

なるほどーとあっけらかんとしている。癒されるわぁー。

ジオハルトが口を開く

「そのぉ、やっぱり…強いんだよね?」

「まぁそうですね。騎士団志望なら今のうちから体を鍛えて剣術を鍛えることをおすすめします。」

ついていけなくなりますから、と付け足すとアリスもジオハルトも神妙な顔をする。…って、アリスちゃんも?

「ねぇねぇ、おねーちゃんって強いの?」

不意討ち。ニコニコしてるヘンリエッタ、皿は空っぽ。速いわぁ。ぎゃんかわぁ。

「そうですね。非公式戦ですが武器なし魔法なしで副団長に一撃いれるくらいなら。」

正確には脛を折ったんだけどね。

気温が下がったような感じがする。そこに追加で右後ろから殺気がする。うんざりしながら見てみるとそこには長男のルドルフが、怖い顔で立っていた。仁王立ちだ。

「その話、本当か?」

「嘘は言ってませんよ。伯父様」

隠し事はあるが。ルドルフの表情が緩む。

「では私と模擬戦をせんか?」

唐突すぎワロタ。ここは勿論

「喜んで」

笑顔でYES。受けない手はない。それに最近新しい戦法思い付いたし。

戦闘に入ります。ヘンリエッタはぎゃんかわです。普通に「だっこぉー」とか言ってきてロリコンのクロノは抵抗できません。

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