「ぼくのテセウスを守って」のあとがき
2026年1月8日。
突然の閃きが形となり、予告なく新作短編小説を投稿しました。
以下、ネタバレを含めますので、良ければ先に作品を読んでいただけますと幸いです。短編ですから多分すぐ読めます。
学園相談部シリーズでは『シュレディンガーの双子』以来、10年ぶりの新作となります。
多分『シュレディンガー』を楽しんでくれた数十名の方の中には家庭を持たれた方や、すでにWeb小説から離れた方もいると思います。10年ひと昔ですね。
元々『シュレディンガー』と同じ形式の話をオムニバス的に展開しようという構想がありまして、大まかに4話分のプロットは用意してありました。
具体的には仮性半陰陽に始まり、変身、入れ替わり、憑依等々の古典的TSサブジャンルを1話ごとにやっていこう、というものです。
各話、主人公・川口雄二のところに可愛い女の子たちが相談にやってくるものの、みんな元男子だから対応に苦労しちゃう。
他にやりたいことが多く、制作は後回しにしていましたが、今回の『ぼくのテセウスを守って』については突然の閃きが、ものすごい勢いで生気ちまたの手を動かしてくれました。制作期間はほぼ3日です。
作品については生まれ変わりものになります。
タイトルが『ぼくの地球を守って』のオマージュなのもそのためです。
テセウスは固有名詞であって、本来守りたかったのは彼の船のほうなんですが、まあそれはさておき。
TSモノとしては、ほぼ現状を受け入れきった状態の話になります。
ある人の性別が変わることによる現状の変容を総合的に楽しむジャンルにおいては「終末期」にあたるわけですが、人によってはそそらない時期かもしれません。私はわりと好きです。描き方にもよりますが、ちょっとした描写に名残があったり、照れがあったりすると、そこに至る経緯を想像できて楽しめます。
本作においてはあえて「彼女」側の内面を主人公の予想に留め、表面的な描写に抑えています。
今の彼女、別人にしか見えない彼女がその実、彼女の中では昔の続きを生きているとしたら、それはそれで想像が出来ますし、そうでなくても色々想像が出来ます。彼女が過去と今をどう捉えているのか。皆様もよければ想像にチャレンジしてみてください。そして性の揺らぎを摂取して生きる妖怪になりましょう。地底でお待ちしています。
川口雄二君には今後も折を見て、相談部の活動に精を出してもらいます。
全パートが完成したらTSオムニバスみたいになって楽しそうです。その時はアベンジャーズ的なエンディングエピソードを加えたいですね。夢は広がるばかりです。




