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「TS部」の元ネタ(7~おまけ)

 ここでは7話以降に出てくる作中作を紹介します。

 もちろん元ネタも出しています(敬称略)。性質上ネタバレもありますのでご注意ください。

 本作をきっかけに名作の数々に触れていただければ幸いです。



     × × ×     



☆7話


『悪役なんか怖くない』

 メディア:小説

 ジャンル:脳移植・精神同居

 大富豪の老人が若い女の肉体に脳を移植する作品。

 若い女の心も残留していたために精神同居に近い状態となる。

 新たな肉体を得た彼は、元秘書でもある若い女と共にありとあらゆる人々とセックスを繰り返していく。


 小山内評「何かが起きるわけではないけど楽しい作品だよ」

 元ネタ:悪徳なんかこわくない(ロバート・A・ハインライン)



『ハートコンセント』

 メディア:小説・アニメ・マンガなど

 ジャンル:入れ替わり(不特定多数)および幻視

 ライトノベル。

 文芸部の男女グループが様々な事件にみまわれる作品。

 謎の存在「ふうせんおじさん」により心を揺るがすような超常現象が発生する。

 1巻でグループ内の入れ替わり現象が描かれた。

 それぞれの悩みが表に出ることになり、全編の起点ともなっている。

 2巻からはTSジャンルから外れていく。


 伏原評「不意に世界が変わります」

 元ネタ:ココロコネクト ヒトランダム(庵田定夏)



『山月記』

 メディア:小説

 ジャンル:非TS作品

 中島敦の短編小説。

 高校・現代文の教科書に載っているため、年代によっては知る者も多い。

 内容については割愛する。


 鳥谷部評「同じ作者の名人伝と狐憑が好き」



『じゃりン子チエ』

 メディア:マンガ・アニメ

 ジャンル:非TS作品

 はるき悦巳のマンガ。

 西成でホルモン焼き店を営む少女と周りの人々を描いたコメディ作品。



『可愛いんだからね!』

 メディア:小説

 ジャンル:女装・変身

 どう見ても女の子にしか見えない少年が主人公のライトノベル。

 彼が巫女っぽいヒロインに出会うことで物語が始まる。

 彼女と共に「童謡」にまつわる異変と戦う中で、主人公の出生の秘密がわかったり、ついにはあんなことが起きてしまったりする。


 伏原評「あすたーっ!」

 元ネタ:可愛くなんかないからねっ!(瀬那和章)



『やよいコンプライアンス』

 メディア:マンガ

 ジャンル:女装

 4コママンガ。

 いつも女装していてそれが社会的にも認められているどころか大人気の兄・弥生。

 そんな兄にドキドキさせられてしまう空手少年の弟。

 二人と周りの人々が織りなす萌え系ギャグマンガである。

 なお父も男の娘だったりする。


 五郎評「二次元が生んだある種の美のひとつだ」

 元ネタ:さつきコンプレックス(シュガー)



『樹の上の草魚』

 メディア:小説・映画

 ジャンル:両性具有・性転換

 薄井ゆうじの小説。

 田舎町の町会議員の息子として生まれたヒロシ。

 彼は沼の近くの樹から声を聴くことができ、父の仕事柄もあってその樹だけが友人だった。

 ある日、樹の上にいたヒロシのところに亘という青年が近づいてきた。彼は柔道を嗜んでおりヒロシとは対照的にガッシリした身体の持ち主で女性からもモテていた。

 友人になろうとする亘に対してヒロシは言葉の刃を、そして本物の刃をも向けることになる。

 二人が傷ついた事件から八年後。

 水族館でヒロシに出会った亘は彼とふたたび友人になろうとする。

 しかしヒロシには肉体的な不具合が生じていた――。

 両性具有からの女性化を描いているが、その過程はむしろ変身に近い。


 小山内評「自分の性のこと。女性になるということ。人とつながるための手段。それらをそれぞれの視点から丁寧に描いている名作だよ」



『アイドルインポスター』

 メディア:マンガ

 ジャンル:変身(薬品)

 男の中の男を目指す主人公はひょんなことから女性化薬を飲んでしまう。

 原因となった友人と共に、元に戻る薬を買うために選んだ道はなんとアイドルだった。

 話が進むにつれて百合風味に傾倒していく憧れの先輩や、同業者の男の娘・男装女子まで出てきて、主人公は女性化してから女子にモテるという謎の状況に見舞われる。

 そんな中で心の女性化も進み、最後に彼が選んだ相手は――。


 五郎評「完成度の高い作品だ」

 伏原評「とにかく絵が可愛いんですよね」

 元ネタ:アイドルプリテンダー(晴瀬ひろき)



『彼になる日』

 メディア:マンガ

 ジャンル:変身(病気)

 少女マンガ。

 思春期を迎えた男性が女性に変わってしまう「孵化」という現象のある世界。

 女性化した元ライバルにトギマギさせられる主人公と、そんな主人公を茶化しつつも思うところのあるヒロインがお互いに惹かれていく様子を描く。

 別の男女+女を描いた『彼になる日 brother』もある。


 仲田評「個人的にはふとした時に見せる赤面が見所かな」

 元ネタ:彼女になる日(小椋アカネ)



     × × ×     



☆エピローグ


『妄想紀行』

 メディア:マンガ

 ジャンル:変身(可逆)

 主人公は表ではリア充を気取っているが実は中二病を患っていた。

 自作のラノベを日々こしらえる中で、彼は人間の妄想を具現化してしまう謎の現象に遭遇してしまう。

 自らが作り出した敵キャラが意中のヒロインに襲いかかる中で、突如として現れるメガネの美少女。

 彼女は主人公にこちらも現象の力を用いるように迫る。つまるところ自作ラノベのメインキャラである魔法少女に変身するように求められた主人公は、仕方なしに変身するが……。

 といった内容のコメディ作品。


 伏原評「あんな大きな木がこの街にも生えないものでしょうか」

 元ネタ:妄想奇行 Adolescence Avatar(森山大輔)



『聖なる嘘つき』

 メディア:マンガ

 ジャンル:性転換全般

 女装作品『メイドさんは純国産』で知られる作者の短編集。

 変身や入れ替わりなどを描いている。

 基本的にどこかおかしい。


 五郎評「ジュニアアイドルみたいになってしまったオッサンが好きだな」

 元ネタ:性なる嘘つき(おりもとみまな)



     × × ×     



☆おまけ


『おまけのシゲルくん』

 メディア:マンガ

 ジャンル:女装・男の娘(?)

 少女マンガ。

 小林姓の人物が何人も出てくる中で一人だけ女子と見まがう少年である。

 時折披露される彼の女装姿はなかなか見物である。


 五郎評「妹のために買ってあげてほしいと親に頼んだもんだ」

 元ネタ:おまけの小林クン(森生まさみ)



『仏のみぞ知る世界』

 メディア:マンガ

 ジャンル:入れ替わり・女装

 ギャルゲーマーの仏と称される主人公がその慈悲の心を用いてリアルの女の子を落とす物語。

 主人公は相棒のアーナンダシィから「ブッダお兄様」と呼ばれる。

 途中でヒロインの1人と入れ替わってしまい、彼女に攻略されることになる。

 また必要にかられて女装する話もある。体型はアーナンダシィの仏法でごまかした。


 小山内評「表紙がある意味でネタバレなのかな」

 元ネタ:神のみぞ知るセカイ(若木民喜)



『1年生になっちまったら』

 メディア:マンガ

 ジャンル:性転換(手術)・SF

 主人公はある女子小学生を守るために身代わりとなりトラックに轢かれてしまう。

 死んだかと思われたが、主人公はある女性のおかげで奇跡的に助かっていた……ただし部品が足りなかったので女子小学生の姿だったが。

 元の肉体を作るまで小学校に通うことになった主人公は、そこで例の小学生と再会する。

 一方、助けてくれた女性の妹は主人公の想い人だったりして……。


 伏原評「バレそうになったり、バレたり、ひやひやしました」

 元ネタ:一年生になっちゃったら(大井昌和)



『スキンスワップ』

 メディア:小説

 ジャンル:日常系皮モノ

 オリジナル。元ネタなし。作者は仲田良弘。

 主人公のカラシニコフくんとヒロインたち(タチアナ・ソーニャ・オリガ)には生まれつき脱皮能力があり、それぞれの皮を着込むことでそれぞれに成り代わることができた。

 そんな彼と彼女たちが織りなすちょっぴり不思議な日常系ラブコメディ。


 伏原評「なんだかんだで仲田センパイの話はまあまあ面白いんですよね」



『アンバランスノンポリ』

 メディア:マンガ

 ジャンル:性転換(手術)・SF

 女性が出生されにくくなった近未来。

 男性を女性に作り変える手術が実用化されて一定の人口が改造されていく中、主人公の友人が女性となって帰ってくる。

 彼女の心は男のままなので女性扱いされることをイヤがったり、自分は自分なんだと主張したり、時には主人公のことをからかったり。

 元々彼女に想いを寄せていた幼馴染(妹)や彼女が病院で出会った同じく元男性などなど様々な人の日常描写を交えつつ、アンバランスな日々は続いていく。


 五郎評「病院から戻ってきた女の子が親友のところに行ったら彼が別の女の子とイチャイチャしていたシーンが好きだ」

 元ネタ:バランスポリシー(吉富昭仁)



『ネト充のホマレ』

 メディア:マンガ

 ジャンル:ネカマ

 インターネット上で連載されている作品。単行本化もされている。

 元会社員の無職女性がネトゲで男性を演じている。

 一部の登場人物がネカマである。

 ゲーム上のやりとりもきちんとマンガ的に描かれている。

 ネト充といわれるだけあって主人公のネトゲライフは充実しているが、一方で寒々しいばかりだったリアルの生活にも少しずつ変化と出会いが訪れるようになる。


 仲田評「女性を演じる点では似ている部分もあるよね」

 伏原評「小生はネカマ系なら現実でもその姿になっちゃう話が好きです」

 元ネタ:ネト充のススメ(黒曜燐)


※本記事は予告なく削除する場合があります。

※何かしら情報が間違っていたり、あるいは良くない書き方になっている場合はご報告くださると幸いです。

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