序章
人間、魔族、エルフが暮らすファンタジー世界です。いがみ合い争う種族の間で頑張る少女とその周りの者たちの物語です。
主人公最強とうわけではありません。逆ハーレムぎみです。
とある王国の大きな屋敷。ベッドに横たわる男のもとに多くの人が集まってた。
皆緊張した表情で男の言葉を聞いている。男の言葉に焦りをうかべる者、期待の色をうかべる者と様々だ。
男は話終わると集まった人々の顔をひとりひとり見つめ、一度目を閉じた。
誰もが男の次の言葉を待っていたが、男は目を開けた後黙って窓の外を見つめた。その瞳はその場にいる者を映さず、ただただ遠くを見つめていた。
同じ頃、遠く離れた別の王国。重々しい空気を漂わせる城。大きな扉の前の廊下に多くの人が集まってた。
こちらも緊迫感がただよっていた。ある者は泣くのをこらえ、ある者は考え込み、またある者は微笑をうかべ、そしてそれを睨む者と様々であった。ただ、どの者も黙っていた。
静寂を破るように大きな扉が開くといっせいに目を向けた。男が一人、沈痛な面持ちで出てきて口を開いた。
男の言葉に泣き崩れる者、扉の奥に駆け出す者、冷静に話し合う者、笑みを深める者と様々だ。
そして扉の奥には大きな寝台で静かに、冷たく眠る者がいた。
五・六年前に考えたネタを引っ張り出しての小説初挑戦です。正直言って着地地点が見えていません。見切り発車です。ハッピーエンド目指して頑張ります。