かくれんぼ
掲載日:2012/01/22
「いーち、にーい、さーん・・・・・・もーいーかい」
「もーいーよー」
小夜は息を殺して押入れに隠れていた。
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私、由里。
15歳の女の子。
小さいころは、かくれんぼが大好きでした。
ひとりかくれんぼ。
小夜という名前の、空想の友達と、かくれんぼごっこをしていました。
今の私は、小夜のことなんて、ほとんど忘れかけているけれど。
ちょっと思い出にひたってきた私は、かくれんぼごっこをしていた押入れをのぞいてみることにした。
もう使っていない部屋の、古い押入れ。
その前に立った瞬間、背筋がぞおっとした。
「シクシク、シクシク・・・」
泣き声が聞こえる。
だれ?
おそるおそる、押入れをあけると・・・・・・
そこにいたのは・・・・・・
「わたし?」
小さいころの私そっくりの女の子。
その子は恐ろしく低い声で言った。
「なんでみつけてくれなかったのぉ?」
その子は、小夜だった。
私の目の前が、ふっと暗くなった。
「もーいーかい」
かくれんぼは終わらない。




