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神様と歩む悪党街道  作者: そらまめ


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スラム街

本日、夜にあと二話投稿します。

 俺は屋敷の執務室でスコットさんと事業についての報告と今後について話し合っていた。


「娼館は衛生関係の改善。また、現在週一度の性病検査とお客様への健康確認などを徹底したお陰で急速に売上が評判とともにあがっております。そのお陰もあり、娼婦の取り分を上げても利益は伸び続け、娼館の規模を拡大する段階に入ったと思われます」

「なるほど。それは上々だな。しかし、各娼館ごとの差別化をさらに徹底してもいいんじゃないか。一番高級な娼館でも大したことないしな。なにより、品がない」


 スコットさんは暫し手を顎に当てて考えていた。


「確かに仰る通りですね。私も以前からあまりにも品がないと思っておりました。内装もそうですが、ご婦人型の服装も」

「だろう。なら、改善に取り組もう。やり方はいつもの様にスコットさんに任せる。それと娼婦にも礼儀作法やら勉学などを学ばせて、金持ちの奴等に体だけではなく、会話なども満足してもらえるようにしよう。その費用はこちらで持って、娼婦の皆さんにには負担なしで全ての娼婦の向上を目指そう。だってそうだろ。いつまでも経っても身体を売り続けるなんて切なすぎる。だから、そうしなくても生きていけるようにしてあげたいんだよ、俺は」


 いつの間にか、スコットさんの目からは涙が流れていた。


「そうですな。そんな未来が彼女達にあってもいい。いえ、そうあるべきだと!」


 なぜか俺の手を取って、しばらくスコットさんは感激していた。



「あの、もういいか。大丈夫?」

「あ、はい。取り乱しました、申し訳ありません」

「それと、アリステラの元領地から騎士や使用人達が集まって来てるんだろ。人柄的に問題なければ全て雇っていいからな。カジノや娼館の警護人数も足りないし、騎士ならその点十分過ぎる戦力だろ」

「ありがとうございます。ですが、お恥ずかしいのですが、ほとんどの者たちが住まいの問題を抱えておりまして、そのう」

「家などを借りる前金は利子なしで貸し付けて、当面の生活費などに当てられるよう一律で金貨一枚を。いや、そうなると前から働いてる人達に申し訳ないよな。なら、売上増という名目で皆に臨時手当てを支給しようか」

「それは一人いくらくらいをお考えでしょうか」

「うちで働いてるなら大人、子供関係なく等しく金貨三枚。カジノのスタッフも娼館のスタッフや娼婦も全員に気前よく配ってやれ。それを今後、業績が良ければ年二回、ボーナスとして払おうじゃないか!」

「よろしいのですか。そんなに大盤振舞いして」

「構わない。俺も雪乃も元から金に困ってないしな。それに、俺だけたくさん金があっても腐らせるだけだからな。頑張って真面目に働いた者にこそ、たくさん幸せになって欲しいしな」


 またスコットさんは感激して涙を流しはじめた。

 なんかそれを見て少し居たたまれない。


 だってなぁ。俺には雪乃という反則級のチート彼女がいるからな。別に何もしないで遊んで暮らせるし、俺も雪乃もそんなに贅沢が好きな訳じゃないし。


「まあ、そこら辺は幹部のみんなと詰めてくれ。悪いな、いつも丸投げして」

「いえ、そこは信頼していただいてると思っております」


 そんな感じでなんとか話をまとめて、俺は屋敷を後にした。



 ◇


 一度宿屋に戻ったのだが、雪乃とアリステラがエッチい下着の裁縫していて目のやり場に困り、俺は散歩に行くといって宿屋を出た。

 ぶらぶらと行くあてもなく歩き続け、いつしかスラム街に足を踏み入れていた。


「おい、ガキんちょ。なんで俺の足にくっついたんだ」


 なぜか、ボロの服を着た女の子が足に纏わりついていた。


「助けて、ください」


 俺の足にギュッと抱きつきながら、今にも泣きそうな目で、俺に助けを求めた。


「よし、助けてやる。なにがあった?」


 俺はしゃがんで女の子と視線の高さを合わせた。


「おかあさんが、おかあさんが」


 そう言ってボロボロと泣き出してしまった。


「わかった。おかあさんの所に行こう」


 女の子の手を握り、おかあさんの所へ案内させると、いきなり女の子は走りだした。


「こっち!」


 少し走ってボロボロの家の前で男達が誰かを囲んで乱暴していた。

 その行いに怒りが爆発した。


 すぐさま男の肩を捕まえて振り向かせると、俺は手加減なしで拳を叩きつけた。そして怒りにまかせて次々と男達を瞬殺していった。

 全員ぶち倒した後、倒れている女性を抱き起こし声を掛けた。その顔も体にもひどい暴行の跡が残っていた。


 思わず歯軋りして、必死に湧きあがる怒りを押しとどめて女の子を連れて宿屋へ転移した。


「雪乃、頼む! この人を救ってくれ!」


 雪乃は何も聞かずにすぐに回復の魔法を掛け、アリステラと一緒にその女性の身体の汚れを落しに風呂場にいくと女の子も雪乃達の後を追って風呂場にいった。


 もう大丈夫だと確信した俺は、もう一度スラム街に転移して暴行していた奴等を調べることにした。

 周囲に居たスラムの奴等をとっ捕まえて片っ端から聞きだし、そしてスラム街にある場違いな建物の前にいた。


「なんだこの悪趣味な建物はよ」


 よくわからない裸婦像が並び。赤や黒、金色で何かの模様が描かれた外壁。とにかく悪趣味で下品。俺の感性とはかけ離れた建物だった。

 そんな悪趣味な建物の大きな入り口を蹴破り中に押し入った。


「あん、誰だテメェ!」

「ここをどこだとおもっ!」


 聞く耳持たず。有無も言わさずぶっ飛ばした。

 次々と出てくる悪党を叩きのめし、ドアを片っ端から蹴破って中を確かめながら屋敷の中を進んだ。


 そして三階の奥にある一際大きな部屋に馬鹿が居た。


「誰だい、あんた。私がスラム街を支配するチョチョリーナ様と知っての、ぶっは!」


「煩えんだよ、ババア。お前の部下は全員俺が殺した。さっさとお前もあの世に行けや!」


 渾身の右ストレートで馬鹿を壁にめり込ませた。


「ったく、ゴミ虫如きが調子にのりやがって」


 俺は金目の物を物色してから屋敷に火を放った。


「ちゃんと迷惑料はいただかないとな」


 俺は雪乃が作ってくれた収納魔法を付与した皮のポーチを軽く叩いて、炎に包まれる悪趣味な建物を眺めた。


 まっ、こんなもんか。と、満足して、俺は宿屋へ転移した。


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