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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

ドラゴンの少年の会議

作者: 雄太
掲載日:2023/04/27



 ドラゴンと人間が交わり約1000年

 数十世代に渡り人間と交わりほとんどに人間と違わない見た目となったハーフドラゴンは本流のドラゴンと決別し自らの里を作り、平和に暮らしている。



 〜〜〜〜


 ハーフドラゴンの里で暮らす少年グランは里唯一ドラゴン形態に変化出来るハーフドラゴンであった。


 体の一部のドラゴンの特徴が浮かぶのはこの里のほとんどの者が経験しているが完全にドラゴン形態に戻れる者はグラン

 で3人目のことであった。


 最初の完全先祖返り者として5世代前

 200年前の1人のみである。


 里の者達をは頭を悩ませていた。先に述べた2人は完全にドラゴン形態になり人間の形態に戻ることはなかったが、グランは人間とドラゴン形態に加え体の一部分だけを自由にドラゴン形態に変えらるという唯一無二の特徴を兼ね備えていた。


 例えば腕にのみドラゴンの装甲を見にまとったり、人間形態でドラゴンの双翼を顕著させ、飛行したり、出来る。


 流石に完全ドラゴン形態にならないと火は吐かないがそれでもグランは自由にドラゴンの特徴を顕著させる事ができる。



(おさ)やはり。20を超えたらドラゴンの里に送った方がいいのでは?」


 白髭の長老にそう提言したのは200年前に先祖返りしたハーフドラゴンの兄弟筋のガイブであった。それに答えてきたのは長ではなく、この場の4人のうちで1番筋肉量が多く体格も高いバッサムである。


「ガイブよ、過去2例はお前さんも知っている通り完全ドラゴン形態になり二度と人に戻ることはなかった。それに今もピンピン生きてる。ハーフドラゴンの寿命は長くて300年200歳を超えてきたら老化が目立ってくるがあやつは今でも若々しく生きておるではないか」

「あぁ、そりゃ、わかってるってよバッサムの爺さん。だかよ、完全ドラゴン形態になれるんだろ?細かいところまでは知らんが。なら本流との密約が邪魔だ、完全ドラゴン形態になれる者は送ることになってるんだろ?」


「老人は早く死ねと」

「そんなこと言ってねぇよ長老」


 老人特有の小言にガイブはつき返すような発言をする。長老は白髭老人特有の笑い方で、水に流す。


「冗談だよ」


「で。長老の死に急ぎ発言は置いといてよ。どうすんだ?あと5年したらあいつは20だ。ドラゴンにとっての5年など数カ月に過ぎんが、ハーフドラゴンはほとんど人間と同じ感覚だ。送るも送らないも早く決めたほうがあいつのためだと思うが………」


「本来であれば本流に判断を一任して楽したいんだかな、数100年に一回も会うことはねぇしな、長も本流の里に行ったことはねぇんだろ?」


「いや、一度だけある。顔見せに近い感じだからワシがまだ赤子だった頃に行ったことがあると、昔、言っていた。」

「事実上なしと」

「ひどいのう、」


 実際長老はそのこと自体覚えてなく両親にそう言われてらだけだある。まぁ長老の自宅にはドラゴンの里からの贈り物である宝石類があるからその話に信憑性があると思って間違いないと思われる。


「はぁ、で長老の件はどうでもいいからさ、さっさと決めねぇと厄介ごとになるぞ、ことの次第によっては里にだって話しつけねぇいけねぇんだからよ」


 じっと話の成り行きを見ていたニックスがやっと口を開くと全員の目線がニックスに向く。


「だろ、里がなんて言ってくるか知らんが、変に隠してバレたらここがどうなるか……」


 火の海になる。

 3人の脳裏に同じような想像が浮かぶ。


「それもあるのか」

「厄介だ。そもそもの話俺たちと本流との関係はほとんどねぇんだ。何故火の海になる?」


 バッサムはその想像の可能性に気付かされ、納得したがまだ若手のガイブはわかっているがそれを認めたら俺たちの存在自体の意味がなくなると言った感じで棘が出る。


「ドラゴン至上主義」


 長老が呟く。


「この世界の王者は 人間かドラゴンかエルフ達かそれとも魔物と呼ばれる種族なのか。はたまた魔王派と呼ばれる連中なのか。


 人間は自分達こそ支配者だと声高に叫び。

 エルフ達も同様に、

 魔王派は自由気ままに


 そしてドラゴンだ。エルフよりも長命、圧倒的な防御力に攻撃力、単純な力だけであれば王者なのかも知れぬ。


 案外最強は我々かもしれない。」


「やろうとさえすればドラゴン達はこの世界を滅ぼせると思ってるのか?」


「あぁそうだガイブ。その認識で間違いない。何故今奴は、この世界を落とさないのか、理由は簡単だ。ドラゴンの里の長もそろそろやばいと噂があるだから内部は相当ごたついてる様子だ。お前の兄さんが言っていた」


 バッサムはこの情報が以前。里送りになったカブラの兄からの情報だと明かした。


「兄さんが?」

「あぁ、何故我々は完全先祖返りした者をドラゴンの里に返さなければならないのか、簡単に言えば諜報員としての役割もある。」


「すまんカブラ黙っておって。」


 長老は隠していた事を素直を謝る。


「顔を見たこともない奴を兄だとはお前ねぇが……」

「わかってるだがこうする他なかったのだ。こうしないと我々の里だけではなくこの世界全てが滅ぶ可能性すらあった。」


「そうかよ、なら今日でその暗黙の了解も終わりだ!」


 平謝りで見たこともない兄への謝罪ばかりでイラついてきたガイブは勝手に決を取ることにした。


「緊急時以外完全ドラゴン形態にさせない事と里には送らない事で賛成の者。」

『『『賛成』』』


 3人の手が上がり反対意見なくグランの完全ドラゴン形態禁止とグランをドラゴンの里へ送らない事が決まった。


「じゃ、そういう事で解散。」


 いち早くカブラは建物の外に出てどこかに歩いて行った。


「あやつ。成長したな」

「あぁ、昔はもっと自分勝手だったが自分と重ね合わせたから」


 ニックス、バッサムがほぼ同時に被せるように呟く。


「ほぉほぉほぉ、ワシから見たら全て子供だ」


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