ラクガキのーと
初めはいつだってまっしろでまっさらで
何の変哲もない紙っぺら
何を描いたっていいのに
何を描けばいいかわからない
使うのは色鉛筆?絵具?それともカラーペン?
どれを何を用意しようか
最初の色は赤?青?黄色?
緑もいいな 黄色も捨てがたい
最初のカタチはなんだろう
丸い点?長い線?
何を描こう?
何を使おう?
なんだっていい
答えなんか決まってない
それなのに「初めのひとつ」が出てこない
どうしよう
まっしろな紙に問い続けるも
私の手はいっこうに動こうとしない
どれくらいの大きさがいいかな
はじっこに小さく?大きく一面に?
どうしよう
どうしよう
描きたい気持ちはいっぱいあるのに
頭の中が不安でいっぱい
失敗したらどうしよう
色を間違えたらどうしよう
まだ描いてもないのにそんな心配まで
目の前の紙はまっしろなのに
私の頭の中はまっくろで
描きたい気持ち、描けない不安
まっしろなキミにまっくろなワタシの気持ちがわかる?
でも本当はわかってるんだ
何を描いたらいいのか
何を使ったらいいのか
描くコツもポイントも
色や大きさもなにもかも
設計図はまっくろなワタシの中に
一筋の白い道となって足元から続いている
足りないのは
初めのひとつ目を描く「勇気」
だからお願い
まっくろなワタシがまっしろなキミに描くための「勇気」を
願うのは最初の一歩目で
描くのはワタシの―――――
初めはいつだってまっしろでまっさらで
何の変哲もない紙っぺら
でも今はもう違う
色鮮やかで、カタチもさまざま
あか あお きいろ
まる さんかく しかく
大きいの 小さいの
まっしろだった紙っぺらは
ワタシの思い描くラクガキでいっぱいになった
何を描いたっていい
何を使ったっていい
これはワタシの「ラクガキのーと」なんだから
読み方について補足です。
「描く」は「えがく」と読んでください。
深い意味はありませんが、そちらの意で書いたつもりなのでよければ参考にしてください。