21話
「来たか……」
「マスター、アイツらの正体が分かったんですね!」
「カザミ、落ち着く。らしくない」
「あ、すみません……」
少し話を急ぎ過ぎた。アイツらの事になると最近は我を忘れる時がある。リアに言われるまで全然気づかなかった。
「まあ良い。そして話の内容だが、カザミの言う通りだ。ヤツらの総称はホワイト・インストラクターと言うらしい。まだまだあのデータの解析が進んでいないため、詳しいことは分からないが、ヤツらはダンジョンを通してこの世界を統治しようとしているらしい」
「統治ですか?」
「ああ、ヤツらは俺たちのいる世界より上位の、簡単に言えば文明が発達した世界からの尖兵だそうだ。そして、あのデータによればヤツらを倒すために俺たちの世界が組み上げたプランこそがダンジョンとギフターらしい。ダンジョンは非常に複雑な状況にあるそうで、なんでも神の声と言われる俺たちの世界の意思とホワイト・インストラクターどもがバチバチに干渉しあっているみたいだな」
「俺たちギフターはアイツらを倒すために世界が作り出した存在って事ですか?」
「データにはそうある。だが、20年前にはホワイト・インストラクターの影響を受けてしまっているらしく当初の予定通りにギフターが成長していないそうだ」
確かに俺が戦った2体の天使は両方ともバカみたいに強かった。それこそ、SSランク以上のギフターじゃないと相手にすらならない。
「そしてだ、驚くべき事にホワイト・インストラクターに現状ダメージを与える事ができるのは一部の称号を持ったギフターのみらしい。日本ではSSSランク数名とカザミ、リア。お前たちだ」
ヤツらは俺の称号、イレギュラーに対して強い敵対心を抱いていた。あれは自分たちを傷つける可能性があるからなのか?何故かそれだけとは思えないが。
「カザミ、お前に関しては現状1番ホワイト・インストラクターを倒しうる存在と言う事が我が家の解析班から伝えられた。この称号たちのおかげだ」
鋼一さんはそう言って一枚の紙を差し出してくる。
【イレギュラー】
世界の理に縛られない者。
この称号を持つギフターは通常のギフターとは違った成長をする。
【逆天の申し子】
天の終に愛された者。
詳細不明
「あ、これ多分初めてホワイト・インストラクターを倒した時に手に入れたやつです、イレギュラーは職業を取得した瞬間に手に入れましたね」
「お前とリアには今日からパーティを組んでもらい国内のホワイト・インストラクターを討伐してもらいたい。状況に応じてSSSランクの支援も入る予定だ」
「凄いですね。それだけ機関は今回の事を重く見てると」
「それはそうだろう。人類存続の危機と言っても大袈裟ではない事態だ」
「リアは良いの?」
「ん、カザミと一緒に行く。2人なら無敵だね」
こんな時でもリアはいつも通りだ。
「そしてカザミ。お前には何人かのギフターを選んでもらう。手が空いた時にお前の技能で育ててやれ」
「ああ、アレですね」
【共鳴魔力】
世界と共鳴して魔力を回復する事ができる。
他者の魔力と共鳴し自身の技能や特性を一時的に付与できる。
「あそこまでとんでもない技能は初めて見たぞ。まあお前のはどれもとんでもないんだけどな」
「それだったら翼さんは入れるとして後2人ほど候補がいます」
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