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18話

26層は果てもない砂漠だった。あまりにも暑かったのでリアの魔法で俺たちの周りを涼しくしてもらいなんとか進んでいる。


「砂が鬱陶しい……辛いね、シクシク」


「大丈夫、この砂漠広く見えるけど俺の勘違いじゃ無ければそこまで広くないよ」


「???」


 首を傾げて俺を見つめてくる。可愛いが今はダンジョンだ、そんな場合ではない。


「円形に探知を広げてるんだけど一定の距離以降モンスターの魔力が一切感じられないんだ」


「おお、カザミ凄い……誇らしいね」


 俺の考えを元にモンスターがいるエリアを探索していると割と直ぐに次の層への階段が見つかる。


「鬱陶しい砂漠とはおさらばだ」


「私の世界の書庫が使えれば階段なんて一瞬で見つけられるのに…………アイシャは厳しいね、オヨオヨ」


 リアには世界の書庫という破格の特殊技能がある。それを使えばダンジョン内の構造からモンスターの情報まで好きに閲覧できる。のだが、師匠の言い付けらしくダンジョンの構造だけは極力見ない様にしているらしい。


「まあ良いんじゃない。俺の探知もあるし、ボスの情報だけでも充分助かってるよ、ありがとう」


「カザミ……ラブだね…………」


「何か言った?」


「何でもない……」


 長い階段を降りていくとそこには一面に広がる白い雪。


「な、雪山だって……」


「砂漠の次は雪山……」


 その後直ぐにリアの魔法で俺たちの周りを暖かくしてもらいつつ俺の探知を使ってダンジョンを進んでいく。


 それから3時間と少し経ち、俺たちはようやく30層へと至る階段を見つけた。


「やっときた。俺たちの技能でもこんなに大変なのに、他のギフター達はどんな過酷な目にあってるんだ」


「そもそもこのレベルの大規模ダンジョンに2人で来るのは私たちとSSランク以上のギフターだけ」


「ああ。それもそうか、普通は10人以上のパーティで来るものだよね」


「カザミ、30層はボス部屋しかない。その階段の先にある扉を開けたら直ぐに例のヤツがいる、注意だね」


「世界の書庫を使ったの?」


「ううん、鋼一から聞いた」


「なら良かった、師匠の言い付けを破ると怖いからな」


「アイシャ、怒ると怖い……でも好き」


 そんな事を話しながら階段を降っていると今までよりも巨大な扉が目の前に現れる。


「開けるよ」


 少しずつ扉を開けていくとその隙間からはボス部屋に本来いるはずのない存在、機械仕掛けの天使が両腕を刃にした状態でこちらを見つめていた。


「さあ、前回の様には行かないぞ」


「カザミ、頑張る。ファイトだね」


 


 

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