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夏
夏の句を集めてみました。
※片かげり:日光の当たらない所。
恋ひとつ
線香花火の
終わるごと
素潜りの
子の手にひとつ
鮑かな
竹揺らす
風に負けじと
蝉時雨
梅雨明けて
その目に眩し
白いシャツ
夏の星
集めて満ちる
熊野灘
井戸水に
浮かぶ胡瓜と
トマトかな
路地裏の
心を奪う
芙蓉かな
雷を
背にして響く
下駄の音
北陸の
潮風に揺る
「氷」かな
二十四時
風鈴の音も
なかりけり
片かげり
電車の客も
片方に
隠岐島
民宿の子も
夏休み
夕焼けや
波打ち際の
シルエット