表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/9

真プロローグ2

20分後。あたしたち(春岐含め13人)は駅前のカラオケで合流していた。春岐は一番最後に来たのだが、よく声を出さないなってくらい口を開けて驚いていた。そりゃ、そうか(笑) あれで2人じゃないのはびっくりするに決まってる。


「小春、ちょっと来い。」

「え〜?何?」

「いいから、来い。で?どういう状況?これ。」

「え?カラオケ行こうって言ったよね?」

「うん。ここがそのカラオケだ。そこじゃない。え、家に帰るまでに俺と小春以外いた?」

「う〜んとね、いなかったと思う。」

「うん、だよな。いや、俺もな、2人だと思ってたんだよ。でも着いたら、大勢いるじゃん。偶然会って一緒になっちゃったのかなってそう思ったのよ、一瞬。でもさ、話聞いてたら、お前が誘ってるよな?」

「えっと、そうだっけ?」

「あ、出たよ、都合悪いとバカのフリするやつ。え、何で誘った?ていうか、一言あるべきだとは思わなかった?」

「えっとね〜、う〜んとね〜」

「ちょっと、お二人さん、いつまでイチャついてんのよ。ほら、早く入ろうよ!」

「そうよ、春岐!時間もったいないから早く入ろ!」

(ナイスよ、なつ。)

(まったく、春岐くん) (かわいそ。)


春岐は一瞬帰ることも考えたっぽいけど、さすがに気まずくなるのが嫌だったらしく、しぶしぶついて来た。ほんと、ごめんね。春岐。でもすぐ仮は返すから(笑) ホケモンの新作がもうすぐ出ることもわかってるしね。あ、もうすぐ春岐の曲だ。


「ドリンクバー行くけど欲しい人〜。」

「「「は〜い」」」

「あたしウーロン茶。」

「あ、あたしも!」

「あたしはカフェオレで。」

「私はグレープジュース!」

「わかった、持てない。なつ、手伝ってくれる?」

「いいよ?欲しいやつは覚えてくれるんでしょ?」

「なつ、トレーあるから大丈夫だった(笑) 代わりにタンバリン人数分持っていってくれる?」

「うわ〜、悪い顔してるわ。全部わかってたわね、アンタ。」

「あったりまえじゃない。もうすぐ仮を帳消しにできるから今のうちに負債を作っておくのよ(笑)」

「ほんとに春岐くんかわいそう。」


「お待たせ〜! 春岐何入れたの?」

「ああ、女々しくてだけど。何で?」

「や、リズム早くないと困るなって(笑)」

「?」

「ねね、始まるよ、モニター見ないと。」

「おっと。女々し」

「「「タタタタタン、タタタタタン、タタタタタン」」」

「春岐、そんなんじゃ聞こえないぞ!ほら、もっと!」

「そうだぞ、春岐く〜ん。もっと声張れ〜!」

「おい、なんだよ、この拷問は!!ほんとに帰るぞ?! おい、小春、今すぐやめさせろよ!さもないと『僕のことをからかったの?あんなに好きと言ったのに』」

「アハハハハハハ!!! 春岐、面白すぎ!あ〜!お腹痛〜い!!」


結局春岐の声がまともに聞こえることはなかった(笑)

春岐は恨めしそうにずっと見て来たけど気付いてないフリで無視した。いいのよ、別に。どうせ勉強を教えなきゃいけなくなるんだし。そうよ!これは春岐が気を遣わなくてもいいようにっていう、あたしの気遣いなのよ?それに気付かない春岐ったら、全く、春岐ったら鈍いんだから。……これを鈍いって言うのはちょっとひどいか(笑) そういえば今日はお母さんたち遅くなるって言ってたわ。おばさまが一緒にご飯どうって言ってくれたらしいとも。親子揃って優しいんだから、全く。


「こんばんはー!」

「あ、小春ちゃん!うちでご飯食べるのはしばらくぶりね!」

「いつもありがとう!おばさま!何か手伝えることある?」

「もうほとんど出来てるから春岐呼んできてくれる?2階にいると思うからさ。」

「わかったわ!今日は肉じゃがなのね!」

「鼻が利くわね。小春ちゃん、好きだったでしょ?」

「勘違いしないで、おばさま。肉じゃがが好きなんじゃなくて、おばさまの肉じゃがが好きなのよ!」

「ほんとに上手いこと言ってくれるね(笑)いつも美味しそうに食べてくれるから嬉しいよ。」

「それよりもうお腹空いちゃったわ。春岐呼んでくるわね。」


さっきあんなことしちゃったから少し気まずいけど、まあ大丈夫だろう。あれ、なんか聞こえる?好き?なんのことだろ。ええい、行っちゃえ!


「春岐、開っけるよぉ〜!」

「おわっ、小春なんでいんだよ!」

「今日うちお母さんもお父さんも仕事遅いからさ。おばさんにご飯来たらって誘われたんだ。」

「あ〜、そういや朝そんなこと言ってたような…?」

「そんなことよりっ、なにが好きなの?は〜るきくん?」

「かかかか、カラオケだよ!あんなにタンバリン叩かれてもやっぱりカラオケは好きだなって話!」

「あはっ、めんご⭐️」

「ったく。それよりなんで俺の部屋に入ってきたんだよ。」

「あ、おばさんがご飯だから声かけてきてって。」

「じゃあ早く行かないとだな、ほら早く早く。」

「わっ、ちょっと押さないでよ、わかったわかったから。」


しっかり根に持ってたわ、春岐(笑) でも大丈夫。すぐにそんなこと言えなくなっちゃうもん。はぁ〜、早く肉じゃが食べたい!

カラオケ回は正直諦めた部分もあるので温かい目で見てくれたら幸いです。評価とブックマーク登録、コメントよろしくお願いします。次回から定期テスト編に入ります。


追記です。皆様のアクセスが割と夜に集中してるので、平日は夜に出します。疲れた平日の少しの癒しになったら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ