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第9話 「家路」

学校から帰ってくる途中で原田さんに会った。

原田さんとは同じクラスではないが、中学校の時に同じクラスになり比較的仲が良かった。

また、原田さんはなかなかのパイオツをしておられるので仲間内では原田さんやその周りの人を「おっさん」と呼んでいる。

これは、「おっ3.14」を縮めて呼んだものである。


こうやって夏休みの始まりと共に原田さんのちちちち乳房に会えたのは何かの運命なのかもしれない。

夏休みをenjoyできるかどうかは、この原田さんとの一悶着に かかっているに違いないと考えた俺は原田さんに話しかけてみることにした。

「久しぶり、原田さん」


無視だ。

まあ、仕方ないか。

逃げるように早足で去って行く原田さんの後ろ姿を俺は悠々と見守った。

「ケツもいいじゃねえか、原田さん」


家に帰るとババアが洗濯物を干していた。

このババアと俺は血が繋がっていない。

その一方でババアと俺の両親の血が繋がっているわけでもないのだ。

ババア、何故ここにいる。

しかし、このババアは俺が生まれる前からこの家にいた。

もう俺とはかれこれ18年くらいの付き合いだ。

俺が小学生の時には授業参観にきた。

中学生の時には8ミリビデオを片手に体育祭にきた。

高校になると小遣いを月に5000円くれるようになった。

これは俺ら二人の関係がまるで孫と祖母のようである。

しかし、今だに俺はこのババアの正体がわからない。

誰なんだ、こいつは。

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