第8話 「生徒」
自分の席に戻るや否や、副担任の田島が入ってきて
「じゃあ、こっからが夏休み!」
と言って笛を吹いた。
俺ら全校生徒約280人は我を忘れて教室から運動場へ一目散に掛け降り、運動場を2周大きくまわって帰った。
運動場に着く前に階段ですっころぶ奴、ゴールまで残り30メートルの所でくたばる奴、プールで溺れる奴、雨に撃たれてずぶ濡れになる奴。
たくさんの勇者たちが夏休みを前に倒れていった。
中には激しい腹痛と嘔吐を訴える者もおり、死者82人・行方不明157人を出す大惨事となるところであった。
行方不明になりそうだった一人に中西君がいた。
その昔、中西君には、オマエのちんぽは鼻クソのにおいがすると言われたことがある。
どういう意味だと聞くと、
「オマエはヒトが見ていないと必ず鼻クソをほじっていやがる。そのことを数式で表すと、
四六時中 - 人が見てる = 鼻クソ
である。
この時、人が見てるの値が30の場合、
鼻クソは
46 - 30 = 16
16個鼻クソが抽出されることになる。
ということは、人が見てる値が30というのは、人が見ていないということで、抽出される鼻クソが0になる時の人が見ていないの値は46になる。
余裕をもって50にしておこう。
この50という数字はこの連載小説を読む上で重要な手掛かりとなるものであるから、頭の片隅に置いといて下さい。」
と彼は答えた。