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第13話 「試練」
糞がしたい。死にそうだ。
今、我慢の仕方を考えるよりも、
もらす方法を考える方が簡単で選択肢も多い。
しかし、もらした後のことを考えると、鼻の裏辺りにある突起物のようなものが痛くなってくる。
ウンコを我慢しているため、自転車をこぐスピードも中途半端だ。
速くこげばウンコも速くなり、遅くこげばケツが遅くなる。
ケツが遅くなるということは、昔の日本の人の考え方によれば(あくまで想像だが)けつがゆるくなるということであり、
肛門に隙を与えるということになる。
それは死を意味する。
自転車に乗っているのも家に帰るためではなく、ケツからウンコが出ないよう止めるために乗っているようなものだ。
サドルが無ければ、もっとウンコを止めることが出来ただろう。
丁度半年前くらいに学校へ行くため自転車に乗ろうとした時、何者かにサドルを盗まれたことがあり、とても怒った記憶がある。
今にして思えば、何故そんなに怒っていたのだろうかと思う次第だ。
そうこう考えているうちに、ウンコの波が次々と俺のケツの中で同心円を描き続ける。
今、目の前に便器があれば体ごと入ってしまいたいぐらいにピンチだ。
しかし、まずは弁当を買わなければならない。




