表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/26

第12話 「後輩」

弁当屋に行く前にレンタルビデオ屋に寄ることにした。

なぜ弁当屋より先にレンタルビデオ屋に行くことにしたのか誰もが同時に首をかしげることだろう。

なぜ先にレンタルビデオ屋に行くことにしたのか。

それは、弁当屋で弁当を買った後にレンタルビデオ屋に行くと、せっかく買ったほっかほっかの美味しそうな弁当が冷めてひどくまずくなってしまうからだ。


レンタルビデオ屋に着くとまずは映画コーナーをみてまわる。

次にドラマ、アニメ。

そしてアダルトコーナーでクライマックスを迎える。

最後は店員に「アダルトは18歳から」と断られ、

大団円でラストを飾った。

この公演は予約だけでチケットは完売。

会場に入り切れずに溢れ終いとなったなかむずまじきお客さん達、数知れず。


レンタルビデオ屋の上の階は本屋になっていて本屋の奥にゲーム屋がある。

夏休みは暇な時間が多いだろうから小説とRPGを買うことにした。

どの小説が良いだろうかと本棚を眺めていると急にうんこがしたくなった。さっきまで全然うんこの気配を感じなかったのにも関わらず、今かなりうんこがしたい。

残念だが、小説とゲームは次回に延期しよう。

今はうんこだ。


と、帰ろうとする俺を誰かしら天使のような声が呼び止めた。

「先輩!」

振り返るとそこには萌美ちゃんが立っていた。

「も、萌美ちゃん!」


萌美ちゃんは俺の一つ年下の後輩で、とても俺に慕ってくれている数少ない女の子のうちの一人だ。

乳は全然ないド貧乳だが、顔の方は絶品だ。

そして、どういうわけなのか萌美ちゃんは俺のことをカッコイイ先輩だと誤解している。

それもそのはず。

いつもはこんなド変態な俺なのだが、萌美ちゃんの前だけは凄く紳士ぶっているからだ。へっへっへ。

しかし、なんという事なのだろうか。

凄くうんこがしたいのです。


しかし、萌美ちゃんはそんな俺とは露知らず。

昨日のテレビ番組の話題をふってきたのだ。

これがまた長い。

うんこが尻の穴ギリギリまで来ている俺に『恋のフランダース』というドラマ番組について振り返る萌美ちゃん。

無論、俺はドラマなどに一切興味はない。

今はすごくうんこに興味がある。


『恋のフランダース』ネタが尽きてきたのを悟った俺は、そろそろ帰ろうかという空気をにおわせるように持っていたカバンをよいしょと肩に持ち上げた。

しかし、萌美ちゃんは鼻が詰まっていたのか全然その空気をにおうことはなく、次の話題を持ち出してきた。

ハヌーマンの話題だ。

何故、今ハヌーマンなのだろうか。

ハヌーマンとうのは『ウルトラマン』シリーズに出てきた影は薄いがキャラは濃いタイのヒーローだ。

ハヌーマンの頭の形などを考えていると余計にうんこがしたくなってきた。

当然ハヌーマンに詳しくない俺は話の内容を一滴も理解できない。

しかし、萌美ちゃんはハヌーマンの必殺技やら専門用語やらで俺に襲いかかってくる。

とうとう俺も堪忍袋の緒が切れ、怒り狂った。


「ちょっと、君!

君は僕と違って平気なのかもしれないけどね、

僕は今、うんこがしたいのだよ。

君はうんこについて深く考えたことがあるのか?

ハヌーマンだかなんだか知らないけど、

もし、僕のおなかがおかしくなったり、二度とうんこできないような体になったりしたら君のせいだからね!」


何でもないある晴れた夏の日。

俺の中の宇宙に輝く星をこの手で消してしまった。

でもこれで良かった。

もし俺がこの手で星を消していなければ、ウンコという名の隕石が萌美星を爆発させていたのだから。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ