1 ここはどこですか?
唐突だが俺の事を紹介しよう
俺の名前は田中一郎
長髪で黒髪で顔はある程度整ってると言われる
これはうそではないのだ!
だが中学3年生の時のトラウマで
バレタインデーでもらったチョコレートを
ホワイトデーに返さなかったことで
クラスのブスどもが
「何あいつ、調子乗ってる?
いい度胸してるじゃない」
と言っていたので
唾を吐きつけてやった!ドヤ!
だがそのことが周囲の反感を買い
靴に画鋲を入れられたり
靴を隠されたり
靴に虫を入れられたり
靴を黒板消しとして使われたり
ひどい時には靴の裏にボンドを塗られ
下駄箱から取れない てこともあったのだ
って俺じゃなくて靴に
恨みがあるんですかあ??
とそういったことをキッカケに
いじめにあい不登校になってしまったのである
それから16歳の時には家を出て一人暮らしを始め
バイトの毎日だ!そしてそれから2年経った
18歳の夏
長い長い物語が始まる
「ふぁーよく寝たー」
目を開けると太陽の日差しが一郎を照らしていた
夏とは思えないほど涼しく 気持ちのいい朝だった
「いい目覚めだなあ 少し寝すぎたかも」
そう言うと
ベットの隣に置いてあるだろう
目覚まし時計を確認しようと手を伸ばす、 が
そこにはなにもない
そう なにもない それこそ天井も無ければ壁もない
「って家じゃねえ 外だよ?ここ外だよぉお?
ねえねえ なにこれ
おーいふざけんなよ 大家か?
家賃払うの遅れた腹いせか?
ってそんなレベルの場所じゃないよ??」
そこは見渡す限り広い草原だった
西の方を見ると小さく街が見えるのがわかったので
取り敢えず立ち上がって見ると
寝る前に着ていたパジャマと俺のベットだった
そして股間もいつも通り立派に立ち上がっていたので
多分体調も問題はない
困惑は消えないが落ち着くことにした。
「……取り敢えずあの街に向かうかあ
ていうかここ日本か?全く見覚えがない
光景なんだが一体何県なんだろうか」
一郎が困惑するのも無理はない
西に見える街を除けば
見渡す限り永遠と緑が続いている感じだ。
「なんか体の調子がいいなあー
今の俺ならなんでも出来そうだなあ
きっと空だって飛べるぜ」
もちろん本気で言っていたわけじゃないが
調子が良かったから言ってみただけという
軽い気持ちだった
そして有り余るエネルギーを何かで発散したくなった一郎はただただ思いっきり飛んでみた
「えい!」
ドゴオオオオ
ものすごい音とともに
一郎が跳ね上がる
「うおおおおおおお
たっかーー!俺飛んでるうう?
やべーなんてもんじゃないぜ?
すげー綺麗だ」
それは本当にやばいなんてもんじゃなかった
その高さは約300メートルほどだろうか
西に見える街はその高さからだと
それはそれは美しくみえた
そして下を見るとありえないほど地面が
えぐれていることに気づく
さらに落っかしていることに気づく
「うん!これは夢だな
はっはっは なんだよ ちょっと楽しい
じゃねえかよ!」
ボガアアア
なんと綺麗に着地した
普通ならペシャンコでもおかしくない
高さから落ちて
足首が地面に埋もれていた程度であった
一郎が着地した地面は何か重いものが
落ちてきたかの様にヘコんでいたが
一郎は無傷であった
「やっぱり夢だなこれ
最高だ 無空術みたいに
浮遊はできないらしいが
大満足だ、取り敢えず街に向おう
おらワックワクすっぞ」
っと、とんでもないパクリネタを当たり前の
様に言ってしまったがスルーしてもらおう
歩くのがめんどくさいので
さっきの要領で前にジャンプしていく一郎
街までは約100キロ以上は軽くあるだろう道のりを
10分ほどで到着した!
「以外と早かったなあ
ていうかデカっ
ん?看板?良っくわかんねえ字だなあ」
決して頭が悪くて読めないのではない
今まで見たことのない文字なのだ
さらに遠くから見ていたのでなんとなく
大きいのはわかっていたが
予想以上に建物は綺麗で
かなりの広さがある
街の奥には王宮らしき建物もある
周囲には結構人がいるみたいだ
「ちょっとウロついてみるかなぁ
と言うか夢にしては出来すぎじゃね?
俺の頭はとうとうリアルを超えたな」
とバカなことを言っていると
「そこのお兄さーんちょっとこっちに来て
手伝ってくれないかしら?」
と金髪ですらっとした美女村人A
が俺の方を見ながら手をふっている
多分俺のことだがなんとなく
こういった展開はよくないフラグの
匂いがするので無視をした