表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法と刀で異世界ハーレム  作者: 邦継
第一章 人族領 赤い虚栄編
7/18

第一章06 「ギルドマスター」

今回はちょっと短いかも?

 Side快

 

 ドナドナみたいな気分でギルドマスターの後をついって行ったのだが、そこには闘技場と呼ばれているであろう、大きな空間があった。そこで俺はギルドマスターと木剣をもって対峙(たいじ)している。……なぜ?

 

「よし! かかってこい!」

 

「……いやいや、どういうこと?」

 

「ずべこべ言わずに戦えばいいんだよ」

 

 少し時間を巻き戻ってみよう。

 

 

  ☆

 

 

 倉庫を出た快たちは、ギルドの中へ一回戻ってきた。それから何をするのかと思ったのだが、そのまま階段の上へと昇って行く。そしてたどり着いたところには、ギルドマスターの私室だと思われるところだった。今はギルドマスターと快だけがそこにあるソファみたいな長椅子にテーブルをはさんで座っている。ハクにも声をかけようかと思ったのだが、どうやらまだ食事中だったらしく……って嘘だろおい。

 とにかく、今はギルドマスターの話を聞いてみるという状況になっている。

 

「さっきはありがとう」

 

 まずは先程自分をかばってくれたことを感謝するべきだろう。

 

「いや、例には及ばねぇよ。最近の受付嬢は冒険者の見る目がなってねぇ。そこそこの強さを持った奴なら、お前さんの強さはわかるだろうさ」

 

「……そうか? 見た感じこの中にいるやつらよりかは強いという自負はあるが、ギルドマスターより強いとは思わんぞ?」

 

 体格的にも俺はギルドマスターに負けているし、筋肉量も負けている。それだけがすべてとは言わないが……。

 

「いや、お前さんが持っている魔力量は、はっきり言って異常だ。それが分からないやつは新米かそれ以下だろうよ」

 

 どうやら、俺には魔力と呼ばれるものがあるようだ。

 ……わからないけど。

 

「どうして魔力が多いとそういう評価になるんだ?」

 

「なんだよお前。そんなこともわからないのか」

 

「まぁね、田舎から出てきたばっかりなんで」

 

「……どんな片田舎だよそりゃあ」

 

 そのあとはしぶしぶといった感じで魔力について説明してくれた。どうやらショタ神は表面のところしか教えてくれなかったようだ。今後ともこのような事態があるとなるとつらいところではあるが……これも楽しんでいかないとやってけないだろう。

 さて、話は戻って魔力だ。どうやら魔力には筋力増強とかいわゆる”身体能力上昇”みたいな能力があるらしい。一般人程度が持っている魔力量だと雀の涙程度の上昇率だが、俺の場合は常人のそれをはるかに超えるものがあるという。狼とじゃれあったときに違和感を感じたのはその影響がつよいみたいだ 。最近ではそれを見る能力がなくなって来たとギルドマスターはしみじみと愚痴っていた。

 

「へぇ、そういう恩恵もあるんだね」

 

「ほんとに常識ってものがないんだな」

 

生憎(あいにく)そういうのとは縁がなくてね」

 

「そうかよ……。まぁ、そういうわけで俺はお前と戦いたいのさ」

 

「うん?」

 

 まったく理解が追い付かないのだが。

 

「強いやつが目の前に現れたんだから、戦いたくなるのは当然じゃねぇか」

 

「……その気持ちはわからなくもないが」

 

 確かに自分より強いやつと戦いたいという気持ちはわからなくもない。この異世界に来た目的の一つでもあるしな。しかし、今の話の流れからして、そういう話にながる……のか?

 魔力が多いやつがギルドへ来た→そいつを自室へ連れ込んだ→魔力があるから強いんだと説明した→闘え。

 ……ハッ!

 

「やるのか? やらないのか?」

 

「……やるなら木剣で、それと周りに迷惑をかけないようにしたい」

 

「よっしゃ! そうこなくちゃな。大丈夫だその他諸々(もろもろ)はこっちで用意してやる」

 

 そう言ってギルドマスターは胸元にあったネックレスを引っ張りだしてきた。するとそのネックレスは眩しいほどの光を放ち始めて俺たちを包み込んだ。

 

「……おいおいいきなり何をするんだ」

 

 悪態をつきながら光がおさまったので恐る恐る目を開けてみると、そこには古代ローマを思わせるような立派なコロッセオが見えた。俺たちはその中心にテーブルとイスそのままに転移されてきたみたいな感じだ。

 

「どうだ? ここならだれにも迷惑をかけずに戦えるだろう」

 

「どうやったんだよ」

 

「そこはまぁ……企業秘密」

 

 ……筋肉達摩のおっさんがそんな言い方をすると反吐が出る。しかしまぁ、たぶん裏とかそういうのがあるんだろうな。

 

「しょうがない、それは勝負に勝ってから聞くとしようか」

 

 俺はいつの間にかテーブルに置いてあった木剣をつかんでそういう。ギルドマスターはすでに大剣と呼ばれるであろう大きさの木剣を担ぎながら立っている。

 

「それじゃあ遠慮なくいかせてもらうぜ!」

 

 今ここに、戦いの火ぶたが切って落とされた。……なんてね。

要約

 ギルドマスターに連れられてきたのは、ギルド内にあるマスターの部屋だった。そこでショタ神に教えられていない魔力についてのことを知る。そして模擬戦の申し出を受ける。主人公と同じようで、強敵と戦うのが好きということらしい。ここにカイVSギルドマスター戦が今、始まろうとしている。


ご意見ご感想をお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ