登場
四話めです
「疲れた~~」
教科書を運び終えた幸久は教卓の上にドサッと重たい教科書を置いた
「お~~、ありがとう!ご苦労だったな!」
熱血教師、飯山が言う
幸久と勝俣の後に続いて広末、夢川の2人組が入ってきた
「よぉし!、じゃあ教科書を配るぞ~」
飯山が手際よく教科書を配る、そして三分も無いうちに配り終えてしまった
「よしっと、それじゃ次は・・・
飯山が今日の予定を言い始める
その頃の幸久は
どこから見てもわかるくらいににやけていた
軽く誰かにひかれそうな顔である
(やった!やった!やった!あはははははへへっへっへええおほおおおおひおほほほ)
「どうした?日向~何かいいことでもあったのか~?顔がすごいことになってるぞ~」
飯山が言う、そのとたんクラス全員が幸久をみてワハハと笑う
飯山はつづける
「はい~静かに、じゃあ次はみなさんお待ちかねの」
「自己紹介?」
誰かが言う
「そうだ!自己紹介を始めます!」
クラスの全員の笑い声がブーイングに変わる
そのとたん、学校のチャイムが高らかになる
「あ~、残念2時間目は自己紹介と学級委員決めるからな~覚悟しとけよ~」
飯山はシニカルに笑いながら言い教室を出て行った
「お~危なかった!!なぁ幸久」勝俣が毎度の如くこちらに来て言う
別に危なくも無いんじゃないか?と幸久は応えた
あっという間に休み時間も終わりみんなが席につく頃飯山が教室に入ってきた
「よし、はじめるぞ~」
起立、礼と飯山が言いみんなが座る
「じゃ、さっき言ってた自己紹介始めるぞ~、よしそれじゃぁ~1番から・・井上!」
自己紹介が始まる
これからぐれる奴や見た目によらずかなり頭がいい奴、そして・・
「次!勝俣」
「は、はい!!」
ガタッと立つ、勝俣
「勝俣 泰三です!!好きなものは、焼きビーフンです!」
コンバット越前かよ、とつっこみを入れようとしたがこのときはまだ勝俣デスクリムゾン知らなかったよな、と思いやめといた
そしてしばらくして前の席の広末琴音が自己紹介を始める
「始めまして、広末琴音です(省略:なんかすごいこといってる)
「お、おう・・よろしくな!」
飯山は少し腰を抜かしている
(だって実年齢は先生より上だもんなぁ~)
「じゃ、じゃぁ次は 日向!」
「はい」
席を立つ
そして17年前のことを思い出す
「同じだ...」
小さく呟く
「日向幸久です!えっと、趣味はエレキベース!で吹奏楽部に入ろうと思っております!どうぞよろしくお願いします」
「はい!よろしくな!じゃぁ次、・・・」
広末がこちらを向いて言う
「幸久って子供っぽいこと言うんだね」
笑って言う
「子供っぽい方が雰囲気いいだろ??」
「そっかなぁ」
いきなり幸久は何かを思い出したように言う
「やっべぇわ」
「どうしたの?」
「このとき俺まだベースやってねぇ・・・・」
広末は言葉が詰まった、幸久があきれたこといったからである
※
放課後...
「さぁ部活の見学だな」
勝俣が言う
「あぁ」
どこに入るか、2回目だから違う部もいいかなと思う幸久
「幸久~、卓球部はいらねぇ?」
「いや、やっぱり」
吹奏楽部だ!
「ごめん勝俣、俺吹部行くわ」
「おいまじかよ幸久」
「おぅ、マジだ」
「おまえ音楽わかるのかよ~」
「い、一応な」
このときはまだ幸久は音楽というものをあまり知らなかった
「もう2年半がんばるよ」
「何言ってるんだ?」
「え、あぁ・・・なんでもないよ」
つい口がすべる
「勝俣は卓球部か?いや、卓球部にしとけ!絶対に!」
3年の最後の大会で勝俣が県大会を優勝するということをまだ勝俣は知らない
「そこまでいうんなら、、そうする」
「才能開花を願います」
「なにいってるんだよ、さっきから最近幸久おかしいぞ?大人っぽいっていうか」
「大丈夫大丈夫!じゃまた明日」
逃げるように幸久はその場から立ち去った
「おうおう、いるねぇ」
懐かしい顔ぶればかりだ
この学校の吹奏楽部の男子部員は無駄に少ない
幸久が入った年の男子部員は幸久を含め三人である
ちなみに2人目は吉川拓馬君である
「お、幸久ここだったか」
「おぅ拓馬」
「これで2人」
「なんか言ったか?」
「いや」
気になるあと1人は・・・
「来た・・・」
「よぉー!幸久と拓馬か」
後に日本で1、2番に売れているバンドのギター兼ボーカルをすることになる奴が
「よぉ、栄太・・・」
櫻井栄太の登場であった
ありがとうございました