初曲
部活が始まります
出席をとるときは独特のおもっくるしい雰囲気になる
パートごとに名前を呼ばれていく
今年の一年は入部数が多かったのでとても長くかんじる
そして出席を終えたとき、顧問の寺川が来た
「みなさんこんにちわー」
部員が挨拶する
「えっとですねぇ今日から一年生も練習が始まるので5時まで自主練習でお願いします、2年生は1年生にちゃんと教えてくださいねぇ」
「はい」と2年部員が返事をする
「では、頑張ってください あ、2,3年生きちんと基礎練習もしてくださいね」
そういって寺川は音楽室を去っていった
「じゃ、じゃあ一年生は各パートの先輩がいる場所に行って」石田先輩が言う
小さな返事の後一年生はそれぞれのパートの先輩がいる場所へと向かった
幸久、広末、夢川、相川は比奈先輩のもとへと向かった
「じゃあまずは、これ家で書いてきて」
比奈先輩は何か申し込み用紙のようなものを幸久たちに渡した
「お手入れセットか・・」
「うん、お手入れセット これは絶対にいるから買ってもらってね、あとは・・・これは買う人だけでいいんだけど楽器本体ね、これは別に強制じゃないから」
「はい」
「じゃあ説明はこれくらいにして練習始めよっか、とりあえず今日はこの楽器使って」
それぞれ楽器を手に持ち練習場所へと向かう
三年の教室前廊下、これからここでまた練習するのかと思うとやはり懐かしく嬉しい
「幸久君と琴音ちゃんは体験のとき教えた基礎練習をやっといて」
「はい」軽く返事をしマウスピースの高い音が廊下を響かせ始めた
吹き始めて30分くらいたとうとしていた頃、幸久と琴音は比奈先輩に呼ばれた
「なんですか?」
「えっとね、はいこれ」
楽譜を渡された、曲は
「君の瞳恋してる・・・か」
「うん、コンサートでは1年生と2年生がやるから、やっといてね」
「はい、頑張ります」
そして先輩はまた他の一年の練習へと向かった
「懐かしいなぁ、覚えてるか?この曲」
「もちろん!かなり幸久苦戦してたよね」
「うん、またできるんだな」
「でも簡単すぎない?」
「ゆっとくが俺はもとサックスだぞ?」
「そっか、じゃあちょっとだけ難しい?」
「いや、サックスよりは指の場所は簡単だからいけるよ、それよりおまえは・・」
聞くまでもない
「なに?簡単だよ?これ」
「だよな~」
「そうだ、ちょっと吹いてみてよ」
「え!?そんなにいきなり、まぁいいや」
ちょっと吹いてみる
「ふーん、一応吹けます感は出てるね」
「厳しいな」
「まぁ練習すればどうとでもなるしね」
「おうよ」
今のは中学生らしい会話なのだろうか
「あたしも吹いてみよ」
広末は吹いた、いや吹いてしまったというべきか・・・
「琴音ちゃん・・・」
比奈先輩に音だけは聞こえていた
ちょっとまずなこれは・・幸久は思った
暑いです