疲れた母を見る子には
母は、いつも疲れた顔をしていたのです。
ボサボサの髪に、カサカサした手、
よれよれで、しわがいくつも重なった服。
自分のことには、まったくと言っていいほどお金を掛けなかったので、
いつもやつれていました。
大きくなればなるほど、母のやつれた部分に目が行くようになりました。
肌に張りがなかったり、パサついた髪に、
目の下は真っ黒くクマが出来ていて。
よく見ると、髪の長さがバラバラになっていました。
他の家のママというのは、とても美しく、飾り立てられていました。
派手にお化粧をしていて、艶々した髪は、明るい色をしています。
生地から違ったお洋服を身に纏い、子には目もくれず、
自分の身だしなみやおしゃべりに、すっかり夢中のようでした。
一方で、そんな母のもとに生まれた私は、
いつも可愛く、おめかしをさせてもらえました。
他の子たちは、私の可愛くセットされた髪や、飾りのリボン、
持ち物やお洋服まで、良く褒めてくれました。
どうやら、飾り立てられた母を持つ子たちは、
言っても自身は、着飾ってもらえないようです。
私の母は、常に私の話には耳を傾け、私を美しくあらせようとしてくれました。
でも正直、そんなことはどうでもよかったのです。
私や母の見た目ではなく、母には母自身をもっと、
大切にしてもらいたかったのです。




