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疲れた母を見る子には

掲載日:2026/06/02

母は、いつも疲れた顔をしていたのです。

ボサボサの髪に、カサカサした手、

よれよれで、しわがいくつも重なった服。

自分のことには、まったくと言っていいほどお金を掛けなかったので、

いつもやつれていました。


大きくなればなるほど、母のやつれた部分に目が行くようになりました。

肌に張りがなかったり、パサついた髪に、

目の下は真っ黒くクマが出来ていて。

よく見ると、髪の長さがバラバラになっていました。


他の家のママというのは、とても美しく、飾り立てられていました。

派手にお化粧をしていて、艶々した髪は、明るい色をしています。

生地から違ったお洋服を身に纏い、子には目もくれず、

自分の身だしなみやおしゃべりに、すっかり夢中のようでした。


一方で、そんな母のもとに生まれた私は、

いつも可愛く、おめかしをさせてもらえました。

他の子たちは、私の可愛くセットされた髪や、飾りのリボン、

持ち物やお洋服まで、良く褒めてくれました。

どうやら、飾り立てられた母を持つ子たちは、

言っても自身は、着飾ってもらえないようです。

私の母は、常に私の話には耳を傾け、私を美しくあらせようとしてくれました。

でも正直、そんなことはどうでもよかったのです。

私や母の見た目ではなく、母には母自身をもっと、

大切にしてもらいたかったのです。

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