買えばいい
みなさん落ち着いて聞いてください。
ちきゅう温暖化は、自然はかいが原因ではありませんでした。
全世界にアメリカのえらい博士がびっくりするようなニュースを発表したのです。
自然が豊かな地域のある村人たちは、
ちきゅう温暖化が間氷期のせいだと聞いて、とってもワクワクしていました。
「道を作って車を走らせよう」
「森を切り開いてエビを育てよう」
「環境はかいじゃないならもっとお金を稼いで豊かになろう」
次々に豊かになるアイデアが浮かんで来ました。
家と魚を捕るアミ小屋しか無かった村は、リゾート開発を行い、
あっという間に観光地として人気の国になったのです。
広い空に整備された道路。
所々おっきなホテルやショッピングモールがあって、夜もキラキラと眩しい。
熱くても、車で移動するので関係なし
道路はとっても広いので事故もあまり起こりません。
すっかり豊かになった街の人々は自分の国を誇りに思うようになりました。
そしてある日
豊かだった森はぜんぶ無くなってしまいました。
「土地が広くなって快適だね」
「食べ物も別の街から買えば良いんだから」
街の人々はさらに豊かになっていました。
そして今度は
街を流れる川の水が枯れてしまいました。
「まあいいさ、水は買えばいいからね」
人々は気にしませんでした。
森が無くなった事で、雨は降らなくなり
カラッとした暑さが続く様になりました。
「昔より過ごしやすい」
「科学って何でも出来る」
そんな安くて過ごしやすい国はますます人気の観光地になっていきました。
何年か経って、ある観光客が言いました。
「過ごしやすいけど、古くさいね」
そんな声を聞くようになりました。
街の人々はそれでも過ごしやすくなったこの街が大好きだったので、特に何もしませんでした。
いつしか、
ショッピングモールには街の人ばかりで観光客は一人も居なくなってしまいました。
「お母さん、水がとっても高いね」
「もっと安くなってくれないと生活出来ないわ」
いつしか街の人々からは不満ばかりが出てくる様になったのでした。
おしまい
地球温暖化の原因はほぼほぼ二酸化炭素等の温室効果ガスの影響である可能性が高いとのことです。
本作品はフィクションとして楽しんでいただけたらと思います。