その79
ギルドの出口の方向に向かって、軽くではあるが念を送っておく。いちいち動きが大きくて騒がしい奴ではあるが、気の良さとかは気に入っているんで無事でいて欲しい。俺はまだまだこの街に馴染めてはいないんで出来るのはこれぐらいだ。
「…よし」
「どうされました?」
「一応応援をと思ってな」
「??」
不思議な顔をするリールは放っておくとして、改めてロッドを見ることにすっか。割引がきくってのなら少し上のやつを目指すのも有りだが……そうするとさらに上のをってなるから50000~60000ミール前後のやつにしておくか。上を見すぎるとそれまでは貯金ってなりそうな気がするんでな!
「こいつは並継ぎでこっちは逆…こいつらでもいいが、今回はあくまでも最初の道具だしな」
そう言ってゴンゾが選んだのは55000ミールで振り出しの磯竿。長さは5メートルほどで号数――竿の硬さやらの表示のことだ。後は付けられるラインの太さやどんぐらいのおもりが付けられるかの指標みたいなもんだな。――は1.5号…良くあるスタンダードな奴だな。1号でもいいんだが、少し大型を狙うと考えたらこれぐらいが丁度いい。
「おや、振り出しでいいんですか?」
「まずはこの町の周りでの釣りをやりたいんでな。そう考えたら場所ごとで組み立てやがたつきを確認する継ぎよりもこっちの方がいいだろ」
「取り回しは一番ですもんね」
「そういうこった」
こっちはこっちで継ぎ目の多さやらの弱点やらはあるが、それをあまりあって楽っていうのは一番の利便性だ。継ぎだとブランクス――ロッドの部位のことで、簡単に言えば棒の部分だ――がマトリョーシカみたいになんねぇからそのままの長さで持ち歩く…もし場所を移動するってなったらそれを外して小さくしないと車やらに入らんし、徒歩での移動中に電線にぶつかったらそれでお陀仏だ。
まぁ、正直マジックバッグがあるんでそこにしまえば問題ないんだが……その仕舞い方だと塩やらが固着したりして痛んだりしそうだし、取り出した瞬間にその長さのが出てくるのは扱いづらくて仕方がない。ついでにいえば、ちゃんと仕舞わないと何かしらのペナルティを用意していそうな気がしてなぁ。
「ロッドにリール、それにグローブもこれでオーケーか」
「後はタモとかもいかがですか?小型以上の物を釣ると考えたらあった方がいいと思いますよ?」
「あー…確かにあった方がいいな」
ハタの時にそれで苦労したばかりだわ…ライフジャケットとかはまだレンタルを使うしかないか。
ロッドの表記って種類によってさまざまなので結構面倒…今回だと【1.5-500】って感じでかなりわかりやすい方なのですが、物によっては数字とアルファベットが混じっていてさらに数字ごとに意味が違うとかもあるので覚えるのが大変!




