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その77

 印籠継ぎは釣り人の中じゃあ魚が掛かった時のしなりが綺麗だってんで人気なんだが、その人気のせいでいろんなメーカーがこぞって高級路線ばかり出してくるからそこがデメリットなんだよ。


「それに個人的に微妙でな」

「あれ、そうなんですか?」

「おう、どうしても接合部のパイプやらのメンテナンスが面倒でな」

 そこが一番大事な場所なんで定期的な手入れが必要なのはわかるんだが、それだとしても釣っている最中のしなりでの負荷がそこに強くかかるから使い方が上手くなかったりするとそこが曲がっちまう……そうなると釣り竿としちゃ終わりよ。対処としてはその接合部を取り換えりゃいいんだがそのメンテも必要だし、なんならその接合部に差し込む際に奥まで差し込みすぎちゃいけねぇとか接合部じゃなくてその端で負荷のかかった竿自体がバキッと逝ったりと正直初心者や慣れ始めた奴からしたら使いずらいったらありゃしない。


「ああー、まぁワックスとか色々ないといけませんからねぇ」

「だろう?それに接合のパイプが削れたらポン抜けしやすいしよ…これはほかの継ぎでも言えることだけどな」

 とにかく高いのが多いのにそれ以上に手間がかかるのが印籠継ぎなわけよ。上手い奴が扱えば力の分散やらが分かっているからそう折れないし、その綺麗な曲がり方がマジで綺麗なんで憧れにはなるけどな!


「とにかく今回はパスで頼む」

「了解でーす…いつ売れるんですかねこの子たち」

「さぁな?なんなら金を持ち始めた外界人に、こちら高いですが性能がいいのでお勧めですってシレッと紹介してやれば買うかもしれんぞ」

「そんなお金持ってる人いません!魔魚用の釣り具買ったのもゴンゾさん以外居ません!」

 ハッキリと言いやがったな……にして誰か一人ぐらいはおふざけとかで買っているかと思ったのに未だに居ねえのか。大丈夫か運営?もう少し値段とか下げたりした方がいいんじゃないかね?


「そんな訳で色々と買って貰うためにもゴンゾさんにはこちらをご進呈します!」

 そう言ってカウンターに向かった店員のリールが持ってきたのは――――黄金の魚が描かれた青い紙片?

「何だこりゃ?」

「うちの道具屋…及び本店のアグラー釣具店で使えるVIP会員カードです!お店で見せていただければ全商品で2割引きされる凄いカードなんですよ!」

 おいおい、とんでもないもんが出てきやがったぞ?

アグラーは農薬の展着剤で売っているやつではなく、そのまんまアングラーの「ン」を抜いただけです。


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