その53
想像以上の阿保がいる事を知り愕然としたが
「だよなぁ、お前さんはきちんとしてそうだし大丈夫だよな?」
そんなオヤジの言葉で気を取り直した。
「当たり前だろ。そんなサイズのが釣れたら即リリーズだ」
「それを聞けて安心したぜ。小さいうちから取られまくると俺たちの収入もそうだが、町の活気に響く大事な資源だからな」
きちんとそこらへんも考えられてんだな……もしや根魚や中型の魔魚がいる磯場がプレイヤーに知られていないのも、乱獲を恐れて情報を渡していないからか?そう考えると、道具屋のリールが地図を渡してきたのは運が良かったな、僥倖ってやつだ。
台の上にカサゴの入った木箱を出して、一番小さなやつを取り出して見せる。こいつは特に赤色が強かったのだな。
「おお!十分なサイズだな!」
「これを最低にして、小さいやつらは釣ってすぐリリースしてある。流石に深場じゃないんで空気抜きはしてないけどな」
200メートル以上とかの場所で潜んでる奴らを釣った時に浮袋が膨らみすぎて、リリースしても沈むことが出来ずに逝っちまうか鳥や大型の魚に食われちまうことがあってな、それを防ぐために鰓の隙間やケツのちょい後ろから空気抜き用の針を刺したりして帰れるようにすんだ。まぁ抜きすぎたりしないようにバケツやらに入れて都度確認するのが必要だけどな?
「こいつが最低サイズなら残りも期待できるな!それに見た限りカサゴしか入ってねぇしまだあんだろ?」
「おう、良いのが揃ってるぜ」
そう言って次の木箱を取り出し始める…ハタは全部取り出してからにすっか。
「ほうほう、こっちはベラだな?しかも1匹良いサイズのが釣れてんじゃねえの」
「だろ?きちんと締めて血抜きもしてあるから綺麗な白身だと思うぞ」
「ありがてぇ!すぐ隣が海とはいえいちいち血抜きをすんのに汲んだりしてちゃ時間が掛かって仕方ねぇからな…しかも外界人が持ってくるのは野締めばかりだったんで品質が低くてなぁ」
「釣ったのをそこらへんに放っておいてんだろ?この時期だから豆鯵やらも野締めだと酷いもんになりそうだが」
「その酷いもんばかりを売りつけようとした奴が衛兵に連れていかれたばかりだぜ!」
あの阿保かい…
他にも色々やった結果の豚箱行きではあります。
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