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その50

 メインストリートに入った後も外界人共が道を行き交ってやがるというか、走りまくってるんで正直迷惑だな…店の店員たちが微妙な顔をしてるのが余計に申し訳なさを引き立たせるぜ。俺自身は何もしてないってのにな。

「脇道に比べりゃいくらかマシだが、人が行き交う場所で走るってのが良くねぇよなぁ」

 間違いなく体がぶつかるだろうしトラブルの元だぜ?せめて早歩きぐらいにしておきゃいいのに…いやまぁ似たような服のやつらが何人も早歩きをしていたら、それはそれで変な噂になるだろうが。


「うし、ここまで来れば外界人も少なくなったな」

 メインストリートを抜け市場に入ると、めっきりと走り回る奴らが減った。それでも走ってるのは居るが…それは現地の子供たちが商品の無くなった広い市場で追いかけっこやらをしてるだけっぽいんで平和なもんだ。棚にぶつかって怪我すんじゃねえぞー。




「さてさて、ここまで戻ってきたか」

 市場を抜け水産ギルドの前まで戻ってきた……日が少し下がってくる時刻になってきたからか、ギルドのドアから行き交う人々が多い。ただ箱や荷車を引いて裏手に回る奴らの方が多い気がするし、そっちのほうに加工場やらがあるんかね?

「あの時みたいに騒ぎが起こっとる感じでもないし…大丈夫だよな?」

 ゆっくりとドアに近づいていき、手で押して中に入る。周囲を確認するが特にイベントは発生していない様で一安心だわ。


「取り敢えず受付に報告だな」

 流石にもう副ギルドマスターは居ないみたいだ。あの後ギルドマスターの方は無事だったのかねぇ……豆鯵の依頼が無効になっていないのなら俺はそれだけで構わんが。

「依頼の報告はここでいいのか?」

「はい。番号札はお持ちでしょうか?」

 通常業務に戻ったのか受付が何人か並ぶ中、平凡そうな顔をした男の前に全く人が並んでいなかったんで即順番が来て聞いてみたんだが……いきなり分らん物が来たな。


「番号札?」

「まず加工場に依頼の品をお持ちいただいてから番号札を受け取り、検品が終わり次第番号をお呼びする手順となっておりまして」

「なるほど。ギルドの裏手に回っていく人数の方が多いのはそれが理由か」

 先に物を渡してからってのは考えりゃわかる話だな。依頼品なんだから品質の評価をしてからじゃないと変動する報酬金やらは決められんしな。生物である海産物なんかは特にそうだわ……だからこのギルドはやたらと酒場がでかいのか?待ち時間はそこで過ごしてくれって感じなんだろう。


「となれば先に加工場か」

「あちらから入っていただき、奥から2番目のドアを開くと加工場に繋がっておりますのでご利用ください」

「おう、助かるわ」

 受付嬢に礼を言って。倉庫に繋がっているドアに向かう…



 あ、豆鯵の依頼聞き忘れたな。

今回は無事なギルド。


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