その34
先ずは小手調べとカサガイを狙う…といってもどの岩にも満遍なくへばりついていやがるし、どうせならでかいやつらを選んで剝がしていくとするか。
「ハンマーは借りてねぇよな…まぁそこらの石を使えばいいか」
そう言って足元にあった手ごろな石を持ち――磯ガニか何かが逃げてったな――ハンマーの代わりにする。手元が狂わないことだけは気を付けんとな。
コッコッコ、ポロンッ
「相変わらず岩と殻の間に入れ込めば簡単に取れんだな」
んでこのカサガイはどのカサガイだ…おい、マジックバッグに仕舞ってもカサガイとしか出てこないぞ。そういや魚の時もアナゴやらアジとしか書かれていなかったか?量が多くて確認し忘れてたな。
なら残りのへばりついてる奴らに対して鑑定を……そんなスキルは持ってねぇよ。つか海水に浸かるために何匹か動くから視線を合わせにくいぞ。
「まぁ依頼にカサガイ系って書かれてんだしそこまで気にせんでもいいか。今は量よ量」
出来るだけってあんだから要望通り大量に取っていってやろうじゃねぇか…まぁちゃんと常識的な量にはしておくが。小さいのは取らんから大丈夫だろうが、それでも俺のせいでこの磯の生態系を崩したら最悪なんでね。
コンッ、ポコ
「うし、この調子で集めんぞ」
ただ剝がして手元に持った際に<カサガイ2を取得しました>って出てきたのは気になって仕方がない。さっきのとは違うんだな…カサガイ目ってのは基本毒がないんでリアルで採取するときに種類を気にしてなかったのが仇になったか?つーか街が海外風なんだから生息してんのもあっちの方の種類ってことも予想できるし、そもそもシキルの嬢ちゃんがペルセベスって頼んだんだから今更だったな。
「ってなりゃあどっかで鑑定やらのスキルを覚えんとか」
国内であってもヤバい毒持ち以外の種類の同定は出来んってのに海外となりゃ尚更だ。ただどうやって取得するのかわからん!魔法書やらで覚えるとかはあるんだろうが、便利スキルである鑑定をそんな簡単に出してこない気はする……一定の種類を集めるとかはたまた純粋に情報を集めるとかか?
「となれば図書館やらがあるかだな。ギルドに戻ったときに聞いてみるか」
さぁ、そうと決まれば本腰入れて剝がしていくとしよう…一部は今後の餌にもしたいし数が必要だ。
カサガイ達って案外動き回るので、干潮の時に観察すると面白かったりします。
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