その3
ガイドさん登場。
このガイドは本当にチュートリアルのガイドさんです。
意識がゆっくりと抜けていき一瞬ふわっとした感覚があったかと思うと、サイバー感のある四角い空間に移動していた。
「おお、昔アニメやらで見てた空間そっくりだなこりゃ」
体をあちこち触ってみるが違和感なく動くし感触もある。多分顔も同じなんだろうが、どうせキャラメイクで変えなきゃならんのだし気にせんでもいいか…そこの顔が強面だから確認したくないだけだろって言ったやつは画面が暗くなる時に俺の顔を映してやるからな!
『最初の間へようこそ』
「あん?そういやチュートリアルのガイドがいるんだっけか」
『はい。貴方様がラウドに旅立つまでの間ではありますが、お手伝いをさせていただきます』
「おう、頼んだぜ」
返答のラグがねぇし内容も俺が話したのに対してきちんとしてんな。これに関してはすげぇとか騒がれてなかったし最近じゃ普通なのかね…進みすぎて追いつける気がしねぇな!といっても俺は俺でやってくんだから気にすることじゃないか。
『では早速ですが、容姿の変更について進めさせていただきます。少なくとも新たな世界への誕生として現在の髪色や目の色等は変えて頂きたいと、上の方から聞き及んでおります』
「そこは当たり前だわな…ただ上の方ってなんだ?」
『外界人の方たちにはウンエイと伝えて欲しいとの事です』
最初から若干メタいなおい…容姿の変更はリアルバレ防止としてなんだろうし、素直にいじくるとすっかね。
「取り敢えず髪色の変更をしたいんだが…パレットとかねぇかい」
『今ご準備いたします…こちらで確認してください』
パッと現れたのは直立した体全身を写す鏡…姿見だっけか?つっても鏡があってもどうにもできんぞ。
『口頭で言っていただければ色見等の調整は可能ですので、そちらは外見の確認と細かい調整の際にお使いいただく物になります』
「成程、鏡っていうよりは投影モニターて感じか。細かい設定ってのはなんだ?」
『そちらに投影されている体の部位に触れていただくと、指を使用した直感的な調整と数値的な調整の両方が可能です』
「俺が慣れ親しんだ調整方法ってことだな…まぁ先ずは大まかな外見でも決めるか」
『かしこまりました。ただ、特定の何者かに酷似した外見は不可能となっておりますのでご注意ください』
あぁ、やりようによってはどっかの瞬間移動やら怒りで強くなる超戦士だったり感情が友達の英雄を作ったパン職人とか出来そうだもんな…あの2つ今でも続いてんだよなぁ。
もしチュートリアルを終えてゲームスタートとなったときに、凄い外見のやつが目の前に居ないことを祈りながら自分のキャラメイクを進めていった。
顔が発光していたり、アクセサリーで顔が3つあったりと混沌としたロビーのゲームとかありますからね…
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