その26
いつかあのリールって店員にギルネットが何かしらの報復を受けんじゃないかと、若干心配愉悦微量を持ちながら2人でギルドを後にした。あのリールってのはシキルの嬢ちゃんから相談とかされてんだろうな…大分強火になってるみてぇだが。頑張れとしか言えん。
「さて、漁港つーかそこの市場の倉庫に向かうぞ!」
「倉庫?ああ、魚やらはそこに運ばれてんのか」
「その通り!分類やらが終わればマジックバッグに一度仕舞ってすぐに運ぶのよ」
「それ分ける必要あんのか?」
「なんか木箱の中がごちゃついてるとそのまま魚の木箱って名前になって個別に出せねぇらしい。しかも名前が同じなのに箱ごとが別々に入るからさらにややこしくなるんだとさ」
それ聞くと分類しておいた方が結果的に効率が良いのか。幸い氷があるから分類中でも痛みはしねぇだろうし、考えた結果ってわけだな。
「となると俺が貰ったやつも分けた方がいいのか」
「あの木箱なら1つずつ取り出して仕舞えばいいんじゃねぇか?」
「確かにその方が早いか」
多分だがこのマジックバッグの中は時間が進まないようにできてるだろうしな…流石に食い物やらをしまうってのに時間経過ありだと、腐らせる外界人続出するだろうしな。…そうなるとさっき仕舞った期限の近い練餌は本当に儲けもんかもしれん。
そして行きに入った市場の中ほどで曲がり奥まで進むと、ギルド以上に巨大な建物が姿を現した。
「ここもでけぇな」
「そりゃこの港町全体の倉庫だからな!魚に肉、野菜や包丁やらなんでも入ってるぜ!」
共有倉庫ってわけか。確かに等間隔にでかい両開きのドアとすぐ横に普通のドアがあるな…あそこの白い煙が出てきてんのがギルネット達の倉庫だろうか?
「あそこがお前さんたちの場所か?」
「そうだな。丁度荷運びが終わって、問屋に卸す分を荷車に移してる頃だな…にしては出てこねぇな?」
するとその中からこんな喧騒が聞こえてきた。
”姉さーん!このサーモンの箱だけ重すぎて車が持ちませんって!”
”ミシって言ってます!ミシッて!”
”まずそれを載せようとするんじゃないよ!明らかにオーバーだろうに!”
”いけんじゃないかと思ったんですー”
”右に同じく!”
”やかましい!荷車に罅が入る前に降ろすんだよ!”
”アイアイサー!”
”全く…仕舞う時も思ったけど、誰だいこんな分けずに馬鹿みたいな入れ方した奴は!”
「……そういやギルドにまだ報告することがあったっけな?行ってくるわ!」
ガシッ
「行くぞ詰め込み馬鹿」
「やめろー!離せー!」
逃げ出そうとするギルネットの腰のベルトを掴み、ズルズルと引っ張り倉庫へ向かっていった。
やっぱり重いよサーモン箱!
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