その24
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「ギルマスのやつ、あの依頼また貼ってやがったのか…懲りないねぇ」
副ギルドマスターが2階に上がっていくのを眺めながら、ギルネットがそう呟いた。このつまみ依頼定期的に貼られてんのか…
「コレ取り消しにならんのか?」
「いやまぁ、ちゃんとギルマスのポケットマネーから出してるし問題はねぇんだよ。依頼がギルマスってなってるのが良くないらしいが」
ああ、ギルドのトップがしょうもない依頼をすんなって感じか?正直これを受ければ縁が出来んじゃねぇかと受けたのもあるが…あえてギルドマスター表記にしてる可能性もあるな。
「まぁ俺らがどうにか出来るわけでもねぇし、備品受け取りに行ってくるわ」
「おう!戻ったら早速シキルを飯に誘う文句でも考えとくぜ!」
「…仕事終わりで周りに部下の船員居ない時にしとけ」
「何でだ?」
「良いからそうしとけ…ああ声も抑えろよ」
「?…わかった。なんかリールのやつがこっち見て圧の強い顔で頷いてるし、言う通りにしとくわ」
目線の先を追うと、ギルネットのシキルを誘うって声に反応したのか道具屋のパーテーションから顔だけ覗かせてコクコクしてる真剣な顔の店員がいる。あいつリールって名前なのか…どっちの性別でも付けられそうな名前してんな。
ギルドカウンター横のドアから更に奥のギルドの倉庫に入ると、小さなカウンターが入り口のすぐ横にあり男の職員が書類の整理をしていた。
「あ、道具貸し出しの方ですか?ようこそギルド倉庫へ!」
バタンと閉まる音に反応したのか、振り返り整理の手を止めこちらに挨拶してきた。
「ああ、早速だが依頼で磯に行くんで頼みたい」
「お任せください!」
近づいてギルドカードを渡しながら言うと、テキパキとシューズタイプの磯靴に体型に合ったライフジャケット…更にはカサガイを採取するって伝えたら、表面にスライムで防水コーティングをしたグローブとノミに柄の短い磯がね――カギ爪状になったアワビ漁やらで使われる道具のことだ。リアルで使うと違法になる事もあるから漁業権の確認は大切だ――を受け取った。
「至れり尽くせりだな。貝取りはナイフでも使えばと思っていたが」
「ナイフですと岩礁で先端が欠けることが多く、こちらの貸し出しを推奨しているんです。ランクの低い方々を支援すれば、後に利益になるというのが水産ギルド全体の考えでして」
ありがたい考えなこって。そんじゃあその利益になるために頑張るとしますか。
使い方を聞けば実地でも教えてくれるぐらい、ギルドの方針はしっかりしています。
ついでにアワビは日本国内だと特定第一種水産動植物に制定されており、個人採取が基本禁止されているので注意…他にシラスウナギとナマコがあります。
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