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その22

日間SFVRランキング1位に入っておりました。ありがとうございます!

 頑張って下さいと店員に手を振られながら、パーテーションで区切られた店内を後にする。そういや男なのか女なのか聞き忘れたな…キャスケットを被って服がゆったり目だから余計に分からん。まぁ道具を買うだけに寄るんだし気にすることもないか――付いててお得とか考えた奴は反省しろよ?

「……俺は誰に言ってんだ?余計なことは考えずに掲示板見に行くか」


 店を出て左を向いてギルド内を歩くと、またもや左手側――入り口から入ると右手だな――に様々な紙が貼られた派手な色をした木製ボードが壁に打ち付けられている。既に昼だからかそれの前に立つ人は少ないが、1枚の紙を眺めていた男がプツっと抜き取りカウンターに居る受付に持って行った――あ、まだ副ギルドマスターが突っ立てるからビックリしてんな。騒ぎの後に来た奴か?

「さぁて、俺でも受けられる依頼を探すか」


 真正面にでかでかと貼られた<魔魚・バショウカジキ:ランクA>の依頼が目立つな。いやまて、コイツってギルネットのギルドカードに風穴空けた奴じゃないだろうか?あいつもギルドボードに貼られてるやつとか言ってたし…逆に普通の状態で100キロ超える速度で突進してくる大型魚の吻を防げたんだから、よくやったと言えるのかもしれん。モンスターになってより強くなってんだろうし。

「こりゃ危険すぎるんでパスだ。そもそもランクも足りんしな」


 せめてランクが一致してるやつをだな。<豆(アジ)×10:ランクF>で300ミール…子供のお使いか?よく見たら依頼文にフリットで食いたいからよろしく!って書かれてやがる。誰だこのふざけた依頼人と思い、依頼人を確認するとギルドマスターの表記。あー……一応受けるか。


 次は<カサガイ系を取れるだけ:ランクF>で報酬は数と大きさにより変動。丁度岩礁に行くしナイフ持ってんだから受けとくか…これは住民の依頼だな。んで最後に根魚の依頼<小以上の根魚類×5:ランクE>を外して――まて。

「ランクがE?Fじゃねぇのか」

「一応1つ上のランクで有れば、ギルドの裁量で受けることが可能だぞ」

「うお!?…ギルネットか。酒はもういいのか」

「後でうちの魚が運ばれるのを酒場のおかみに伝えに行ったんだよ。まだ仕事があるってのに飲みはしねぇさ」

「なんだつまらん」

「つまらんってひでえな!?」

 肩落として向かったから気分転換にしこたま飲んでくるかと思っていたんだが、予想が外れたな。


「ったく…その根魚の依頼って事は磯か。場所は分かるのか?」

「今さっき道具屋の店員に地図貰ったんでな」

「マジ?そんな良いもん持ってたのか…俺が入るとシキルとはどうなのかって確認されて、その後憮然とした対応されんのに。いつも助かってるとか言ってるんだが何が納得いかないんだろうな?」

「まずシキルって誰だ」

「うちの副船長兼大事な会計係だ!漁港で長い青髪を黄色の布で縛った女見たろ?」

 ああ、あの苦労性っぽい…マジで大変そうだな。

店員はシキルと何時くっつくのかと聞いてるんですが、ギルネットはクソボケなので…


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