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その2

ゲーム名とかの説明。

 Transition to Outer Society<トランジション・トゥ・アウターソサエティ>…略称TOSまたはトスと呼ばれるこのゲームは日本国内の大企業が唐突に国内でのゲームショウにて公開した大型タイトルだった。

 プレイヤーは外界人として、ゲームの舞台であるラウドと呼ばれる星に降り立ち冒険を繰り広げてゆくというのが冒頭な結構ありふれた設定のゲームではあった…しかしその場にいた者たちを震撼させたのは感覚同期という機能だった。


 ”思考の遅延がないぞ!どうなってんだ!?”

 ”食べ物の味がある…今までのみたいにぼやけてもない!”

 ”それに匂いもちゃんとしてる!”

 ”物を握る感覚もあるから武器を落とす心配もない…”


 最初はまばらであった試遊者が口コミによって爆発的に増えていき、最後には3時間以上待ちの整理券が発券されるまでに発展した。


 これまでの騒ぎに成長したこともありその場にいた開発メンバーの一人が質問責めに合う事となったが、彼は終始落ち着いた表情で受け答えをした。中でも一番広まった言葉が


 ”私たちは個人個人がド級のド変態です。ですのでここまでのゲームを仕上げることが出来ました”


 パタン


 ストレッチを終え水を飲みカロリーバーを齧りながら、これから始めるゲームの情報を集めていた男は記事を読み終えたところで表示されていた画面を操作して閉じた。

「ド級の変態ねぇ…確かに欲は技術の発展に寄与するって話だが、発展しすぎだろ」

 感覚同期自体は既にあった技術だが、触覚だけだったり味覚があっても変な味がしたり薄かったりとノロノロとした進歩をしてた気がするんだが…このゲームがとんでもねぇ進化をしちまったもんだから、他の企業は顔が真っ青所か色がなくなったとか又姪が言ってたっけな?


 ついでにそのあとの言葉として”作業が仮想空間で加速で出来るようになったというのが一番私たちの変態度を加速させましたね…だから個々人の理想を詰め込みに詰め込みました!”ってのもあるらしい…変態に技術を与えた結果がこれだよ。

「うし!ストレッチも終えたし始めるとするか…色々と確認も終えたからな」

 筐体の蓋を手に触れて認証させガコンと開け、ベッドに潜り込む。この蓋を開けんのが近未来って感じがしてワクワクさせんじゃねぇか…椅子に座るやつだったが専用の筐体に入るロボットゲームが昔あったが、あれを彷彿とさせる。


「後はこのまま寝転んで…この歳でこんなこと言うのは少し気恥ずかしさがあるな――接続開始」

次回ゲームスタート!


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