その98
掲示板やSS含めて100話目!
今ないものを強請りながら、手釣りで使ったラインや他の仕掛けやらを掃除して加工場を後にした…ああ勿論後にする前に受付には声をかけたし――ロインのオヤジは他の作業をやっていたらしく居なかったわ――レンタルのバケツや磯靴、ライフジャケットも洗えるところは綺麗にしたぞ?使わせて貰ったんだから、そこら辺の掃除とかはきちんとやっておかないと、次回同じものを借りようと思っても断られるかもしれんから大事なことだ。
「おや、洗っていただけたんですか」
「おう、迷惑だったか?」
「いやいや、非常に助かります!荒っぽい人達が多いので借りた後にそのまま返すことや掃除が甘かったりするので、掃除の手間が掛かるんですよ…こうやってやっていただけると本当にありがたいです」
そしてそのレンタル品達を返しに来たら、倉庫のギルド員からこんな言葉を貰ったぜ。うんまぁ、そのまま返すのはどうにもできんが洗う努力をしていることだけは評価してやって欲しいと思う……レンタル品を借りる初心者が綺麗に掃除できるってのはそういないからよ。
「ギルドマスターのわがまま依頼の達成、お疲れ様でございました」
「いんや、道具屋で買った釣り具の確認のついでだったんでそんなでもなかったぞ」
豆鰺の報酬を受け取りにやって来たら副ギルマスが何故か受付に突っ立ていて、俺と目が合ったかと思うと手招きで呼んできやがったんでこうして話をしている。豆鯵だけっていうのは多少面倒ではあるかもしれんが、サビキで1時間ぐらいやってりゃ十分どころか過剰に集まるから気にすることでもないんだよな。
「そうですか。であればこれ以上のお説教は勘弁しておくことにしましょうか」
「もう十分だと思うんだが…つーか今の今までやってたのかよ」
「ギルドマスターとしての自覚を持っていただくためですから」
「既にズタボロな気がするが」
なんせ豆鯵依頼のことはギルネットでも呆れていたからな…
「この依頼自体が悪いのではないのです」
「そうなのか?」
「ええ、初心者や孤児院の子供たちからすれば依頼の流れを覚える意味やお小遣い稼ぎになりますから。良質な物は金額も上げていらっしゃいますし」
「じゃあなんで説教したんだ」
聞く限りは何時間も拘束されるような事はやっていないと思うんだが。むしろ慈善事業としてはかなり良いことをやっているんじゃないか?
「依頼の内容文をもう少し考えていただきたいのですよ」
「……そういやつまみにするってだけの内容だったか」
部下が脳筋なら上司も脳筋…どちらも良い人ではある。
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