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~1~ はじめまして




対等に誰かと話をするなんて、思ってもいなかった。




初めて購買というもので買い物してみた私が、人ごみに押し潰されそうになって

パンを落としてしまった。袋に入っていても、落としたパンは食べるのだろうか、?もうゴミなのか?

悩んで、パンを落としたままにしていた私に、彼は声をかけてくれた。



「パン落としましたよ。って、あれ、君、一般科の子じゃないか!」



彼が言う、一般科というのはこの学園の偏差値を上げるために外部から進学してきた学生のことを指す。

エスカレーター式でこの学園に進学しているのは、特進科という。

見分け方は、ブレザーの胸についた刺繍の有無。

また特進科の学生は、学園のエンブレムの刺繍に好きな宝石を付けていたりする。

その宝石の種類やサイズによって、特進科の中でも身分差が如実に表れるというわけだ。


今日、私は生徒会長として、一般科の生活をしてみる体験中だった。

勿論、ブレザーのエンブレムは無いし、お付きの者も居ない。



「僕、大海 真って言います!君、どこのクラスなの??

一般科には顔が広いと思ってたんだけどな、はじめまして!」



あまりにフレンドリーな彼に吃驚し、しどろもどろの声が出る。



「、、っえ、あ、あの、、は、はじめまして、、。さ、さい、ぉんじ、です。クラスは、えと、」


おーい!!まことぉー!!!早く飯食おーぜー!!


「西城さん?よろしく!じゃ、また!」

「ぅ、うん、。」




竜巻みたいに、話して去って行っちゃった、、、。


久しぶりに誰かと普通な会話できたかも、、、、。


名前は西城じゃなくて、西園寺だし、一般科じゃなくて特進科だし、

全然うまく話せていないけれど、ちょっと嬉しい気持ちになった。



「お、おおみ、まこと、、くん」


また話せるかな、?




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