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第92話 朝市

朝市に来た!


「眠いです…」

リザは朝が弱いので辛そうだ。寝てて良いと言ったのに一緒に行くと言って着いてきた。こういうところがハナっぽくて可愛い。ハナはペットスリングの中でぷうぷう寝息をたてている。

 買い付けは父さんに任せてアルバロと2人で左右からリザを引っ張って歩く。



「魚が美味い季節にここに来られて良かったな!」

 父さんは勤務先のホテルのジョブ・ローテーションで全ジャンルを制覇したので全ジャンルの料理を作れる。魚も和食、中華、イタリアン、フレンチ、スペイン風に調理してくれるだろう。


「エボダイとイワシを籠ごとくれ!」

「毎度!」


 次の店でカンパチとキンキを買った。その次の店では鯖と秋刀魚と鮭、その次の店ではニシンとヒラメ。その次の店ではマグロと鰹。鱧と河豚は雑魚扱いで激安だったのでお店の在庫を全部買った。


 父さんは河豚の調理も出来るし鰻を捌いて串に刺して焼くのも上手い。父さんお手製のタレでいただく鰻は絶品だ。


「たくさん買ったね!食べるの楽しみ」

「美味いのを作ってやるからな」

「うん」


「美味しい…?」

リザの目が覚めたようだ。

「買い物は終わりだ。屋台で朝飯にしよう」

「はい!」


 屋台に移動したあたりでハナも目覚めて炭火で焼いた魚介類をたくさん食べた。串を持って上手に食べるハナは屋台の皆さんからも可愛いと褒められた。




食後に錬金ギルドに来た。


「いらっしゃいませ」

「水中オーバーオールというものを作ってみたんですが」

「もともと俺が個人的に趣味の釣りで使うために作ったんだが、この街なら需要があるかと思ってな」

「見せて頂いてもよろしいでしょうか」


 何種類かのサイズを出した。今回作ったものは乾いた後に水につけて浸水テストをした。どれも問題無かったのでインベントリで複製しまくった。

 長靴や防水ジャケットなどは単品で存在するので、それほど需要は無さそうだけど、これはこれで役に立つといいなと思った。


「ほう!ほうほうほう!防水ですね?」

「ああ、釣りに行った時にこれを着ておけば、たいていの場所は大丈夫だ」


「服を着たまま着込むんですね」

「面白いですね!」

「大袈裟な感じだし、動きにくいと感じて敬遠する人もいるだろうが、俺みたいに便利だと感じる人もいるだろう」


「漁業ギルドに持ち込んでみますね」

「俺たちは冒険者がメインで街から街へ移動しているんだ。もし需要があっても今までの他の商品同様に委託販売を頼みたい」

「承知いたしました。商品をお預かりして売れた時にはギルドカードに振り込みますね」

「よろしく頼む」


 スライムで食品用のラップみたいなものも作ったけど、この街では需要が無さそうなのでインベントリの肥やしにした。いつかスイーツ作りで役立てたい。生クリームの絞り袋として使うつもりで円錐形の袋や食品保存用にジッパー付き袋も作ってあるのだ。



 父さんがシーフードで腕をふるいたいと言うので我が家に帰って父さんは仕込み、私たちはハナのお散歩ダンジョンに行って全員満足な1日だった。

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