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第81話 指名依頼

「指名依頼?」


「そうなんだ。ワイバーンが増える前に討伐しておかないと脅威になるから街の警備隊が討伐に向かう。そのサポートを頼みたい」


「俺たちでサクッとやれるが」

「それは承知の上で頼みたい。若手に経験を積ませたいんだ」


「どうする?」

「地味な行軍はハナが我慢出来ないから無理」

「そうだな。お散歩に行けず、のろのろと歩き続けて1日が終わるって無理だよな」


「ハナ、そういうの行きたくない」

「うちのハナちゃんが行きたくないと言っているから断る」


「そこをなんとか!」


話し合いの末、現地集合、現地解散となった。


「オ=ノボの岩山近くにガドの森がある」

グスタポさんが地図を指差す。


「ガドの森の近くに一際目立つ大きな杉の木がある。7日後にそこで落ち合おう」

「分かった」


 警備隊の皆さんは明日の朝に出発するらしい。私たちは遅れて街を出て、あちこちをふらふらしてから待ち合わせ場所に向かうことになった。


 なのでグスタポさんとイレーネさんおすすめの武器屋に来た。武器購入費用はパーティ資金だ。やっと食費以外の使い道ができた。


「いらっしゃいませ」

「全員に合う武器があれば買いたいと思っているんだ。グスタポとイレーネにこちらを薦められた」

「それは光栄ですね。奥へどうぞ」


 奥の試し斬りや試射もできる道場のような部屋へ通された。

「お一人ずつ見立てさせてください」

「父さんから選んでもらいなよ。私たちは新しい武器は無くてもいいし」


「そ、そうか?」

あからさまに嬉しそうだ。


「ご希望はありますか?」

「片手で振り回せて小回りの効く剣がいい。でもパワーは欲しい」

「少々お待ち下さい」


店主が何振りかの剣を持って戻って来た。

「どうぞお試しください」

試し斬りの丸太に向かって剣を振るうと大根みたいに切れた。


「どれもいいな…特に最後のこれが手に馴染む。抜群にいい」

ゴツくて立派な由緒ある名刀らしい。


「これをくれ」

「ありがとうございます」

父さんの剣は2,000万シルだった。家が買えるわ。


「お嬢様に弓はいかがです?」

「弓?」


「全員前衛のパーティのように見えます」

── 大正解だ。

「後衛も大切ですよ」

── おっしゃる通りです。


「試射をどうぞ」

命中した。この怪力があれば引けぬ弓など無いわ。


「素晴らしい腕前ですね。強度もあるのでいろんな場面で役に立ちますよ」


手に馴染むという言葉の意味が分かった。この弓が欲しくてたまらない。

「買います」

値段も聞かずに即答したが60万シルだった。父さんの剣、高過ぎるだろう。


 リザも大剣を買って大喜びだ。アルバロは暗器をいくつか。暗器を見て父さんの厨二病が発症したが父さんの戦闘スタイルに暗器は必要ない。

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