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第74話 ドス・グラントとお別れ

「おかえりカナちゃん!」


 3日目の講習を終えて帰宅するとハナが駆け寄って出迎えてくれた。

「ただいま〜。今日も朝からずっとハナと離れてて淋しかったよ」

ハナを抱いてソファーでゴロゴロ。


「おかえり、講習ありがとう」

アルバロが横に座ってきたが気にせずゴロゴロする。


「講習を受けた皆さん、ダンジョンの中層階に砂糖やバターが出るって喜んでいたよ」

「そう」

「アレンジにも意欲的だしドス・グラントのスイーツのレベル、期待出来ると思うよ」

「そっか」


すんすん。

「カナちゃんから甘い匂いがする」

「晩ごはんに響くから今はダメ」

「えー」

「晩ごはんの後でね」

「やったあ」



「飯だぞー」

今日は父さんとリザが用意してくれた。


「さんまのつみれ鍋だ」

「いいにおい」

美味しそうな出汁の匂いにハナがフンフンする。


「つみれに叩いた梅干しとネギが入ってるから、さっぱり食べられるぞ」

つみれ、キノコいろいろ、豆腐、野菜もたっぷり。


「おいしー」

「うん美味しいね」

「たくさん食えよ、〆は雑炊にするぞ」


 食べるそばからつみれや野菜、出汁が鍋に追加される。熱いお鍋の副菜は酸味のある味付けの春雨サラダだった。熱い鍋に冷たいサラダが美味しい。


「私が講習に行っている間、みんなはどうしていたの?」

「1日目はドス・グラントのダンジョンを周回したよ」

「おいしい牛乳でたよ」

「良かったねえ」


「2日目は冒険者ギルドの日帰り討伐依頼で近くの荒野に行った」

「私が魔物を灰にしたりリオ様が浄化したりハナちゃんが倒したり楽しかったです」

そうだったリザは割と脳筋だった。


「今日も冒険者ギルドの依頼だった。昨日とは反対側にある森を浄化したりしたから、この近辺は当分安全だ」

「さすがリオ様です。小さな人族が安心して草を集めに行けます」


「じゃあ依頼はもう無さそうだね」

「これ以上でしゃばると、ここを拠点にしている冒険者の商売の邪魔になっちまう」


「じゃあ次の街だね!」

「ここから西へ行くと武器製造が盛んなモンテ・トラスだったな!ここで冒険者っぽい服をゲットしたから次は武器だ」


 父さんの厨二病が悪化してきたかもしれない。でもこの世界なら普通だから良いのかな?


「〆にするぞ」

出汁を吸った雑炊が美味しい。


「おいしー」

「デザートに今日の講習で作ったジャムをヨーグルトに乗せてあげるね」

「やったあ」


ジャム入りヨーグルトを食べるハナは可愛いかった。

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