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第72話 クッキーの講習

本日2話目です(3話更新)

「今日はクッキーです!同じ生地を元に何種類か作っていきましょう」


今日の生地はディアマンのレシピにした。バターの香りが美味しいクッキーだ。


「今日もホイッパーを使います。こちらの用具は粉を振るう時に使います。材料の卵は卵黄だけ使うので卵黄と卵白に分けておきます。こんな感じです」

卵を卵黄と卵白に分けるのは皆さん上手だった。

「後で使うのでスライスアーモンドを薪オーブンでローストしておきます」


下準備はここまで。


 バターをホイッパーでクリーム状になるまですり混ぜたらグラニュー糖…ここでは砂糖を加えて白っぽくなるまで混ぜる。バニラオイルは無いので省略…残念だ。

 ほぐした卵黄を加えたらホイッパーでよく混ぜる。ふるっておいた薄力粉を加えたら木べらで切るように混ぜる。


「ここまで出来たら生地をまとめて出来るだけ寒い場所で1〜2時間ほど休ませます」

「氷魔法なら使えるわ」

「すごいですね!氷を出せますか?」

たくさん出してくれたので氷の上にバットを置いて、その上に生地を乗せる。


「昨日冷やしておいた生地があるので続けます」

全員に生地を配った。


「1つは刻んだドライフルーツを混ぜてあります。お好みでいろいろ混ぜてアレンジできますので今日はご参考までに」


 ドライフルーツ入りの生地を丸い棒状に転がしてから1cmくらいの厚さにカットして天板に並べる。

「冷やして休ませるから扱いやすいんだな」

「そうなんです。冷やせない時はこんな感じでもいいです」


丸くボール状にしたものをフォークでつぶす。


「焼き上がるとフォークの模様が可愛いですよ。厚さが均一で火の通りにムラがでなければいいんです」

「なるほどな!」

「レシピを売るだけじゃなくて講習までしてくれて助かるわ!」

「アレンジのアイディアが広がるな!」


「これは薪オーブンで焼いちゃいましょう。次は白い生地で同じように貴婦人が一口で食べられるサイズに成形して天板に乗せてください」

 皆さんプロなので手早くきれいに出来てゆく。その間に私は薪オーブンの番をする。


薪オーブンから天板を全部取り出す。

「さっきのドライフルーツ入りが焼けました。薪オーブンの状態によるので焼き時間ははっきり言えませんが170度で15分くらいを目安にしてください、試食してみましょう」


「サックサク!」

「バターの風味がいいな」


「次は天板の大きさに白い生地を伸ばしてください」

皆さん四角く平らに伸ばして天板に乗せた。フォークで全体に穴を開けてもらう。


「じゃあ焼きます。さっきの丸いのは、まだ焼きません」

天板いっぱいのクッキーを色づくまで焼いたら取り出して休ませておく。


「お鍋にバター、砂糖、ハチミツ、生クリームを入れて火にかけます。弱火でじっくりです。茶色っぽく煮詰まってきたら火から下ろしてアーモンドスライスを混ぜる。お鍋の半分を焼いたクッキーに乗せて満遍なく広げる。残りは丸いクッキーに乗せる!手早く!」


 丸いクッキーとフロランタンを薪オーブンに入れて焼き上がりを見極めて取り出すと艶々で美味しそうだった。


「あら熱が取れたらフロランタンは包丁で切り分けます。試食してみましょう」

「美味い!」

「これは絶対に人気になるわ」


「最後にプレーンなクッキーを焼きましょう」

「あれはきれいね!」

「これを使います」

インベントリからクッキーローラーを何種類か取り出した。


クッキー生地を麺棒で伸ばしたらクッキーローラーで上からゴロゴロ…。


「全面に模様がつきましたね。これを丸い型で抜いて天板に並べます。今までで1番簡単です」

皆さん、好きなクッキーローラーで模様をつけて型抜きしているが楽しそうだ。


「これで焼いていくのか?」

「卵黄を表面に塗ります」

「どうして?」

「では半分、塗らないで焼いてみましょう」



焼き上がりを見たら一目瞭然だった。


「自宅で食べる分には良いと思いますが、おもてなしに使う場合は照りがあった方が見栄えがします」


「なるほどねえ」

「それよりクッキーローラーは買えるのか?」

「模様はフォークなんかで良いんですよ?」

「それがいい」

全員が買いたいと言い出した。

「商業ギルドに卸します」

全員が満足そうに肯く。ちょっと怖かった。インターネット通販で買って転売だ。転売ってあんまり好きじゃないが仕方ない。



「余った卵白は明日使います。明日は体力を使いますからね!」


ちゃんと予告した。

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