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第71話 バウムクーヘンの講習

本日1話目です(3話更新)

 今日は1人で商業ギルドに来た。

バウムクーヘンの講習に集まったのは男性5人と女性が4人。


「今日はこの四角いフライパンでくるくるっと作るのと大きな棒に生地をかけて回しながら焼く本格的なレシピ、両方やります」


 全員に四角いフライパンとボウル、ホイッパーを配る。ボウルに卵、砂糖、小麦粉、バター、ハチミツ、牛乳を入れてホイッパーで滑らかになるよう、よく混ぜる。

 四角いフライパンにバターを溶かしてお玉半分くらいの生地を流す。だし巻き卵を作るように巻いては生地を薄く流す。丸くなったら完成。


「こんな感じです。皆さんも焼いてみてください」

1人ずつ見て回る。

「生地が多いですね、お玉半分です」


「ヘラで寄せるようにして…これは練習が必要なんです。皆さん初めてなのに上手ですね、さすが普段から料理をされているプロですね」


「フライパンが熱くなり過ぎると焦げてしまうので隣に置いた濡れ布巾にフライパンを置いて温度を下げて」


簡単なアドバイスでコツを掴んでゆく。


「焼けましたね!試食してみましょう」


「…商業ギルドで試食させてもらった生地と同じ味だけど、俺のは火の通し方が悪かったな」

「私も焼きムラがでてるわ」

「皆さん上手だと思いますよ、初めてなのに」

「ああ、帰って試作を続けたら同じ味を再現出来る自信が出来た」

「俺も」

「私もよ」


「それは良かったです。次は大きなものを焼いてみましょう」


 商業ギルドの中庭を借りた。

同じ配合の生地を良い感じの棒にかけて炭火の上で回しながら焼く。焼き色がついたら生地をかけて回しながら焼く。


「これはピクニックで作ると楽しくて盛り上がりますよ。お店で売るならきれいに作らないといけないけど、みんなで作ってその場で食べるなら気になりません」


「子供が喜びそうだな」

「砂糖とハチミツが高級過ぎるだろう」

「いやいやダンジョンでドロップするようになったから買いやすくなっているぞ」


「ダンジョン行きましたよ」

「ダンジョンに!?」

「お嬢さんが?」

「私は冒険者でお菓子とパン専門の料理人でテイマーで錬金もやるんです。ドロップしたのはこれ、試食してクオリティを確かめてみてください」


 近くのダンジョンでドロップした牛乳やバター、砂糖、ハチミツを小皿に入れて配る。


「質の良い砂糖だわ」

「ああ、ゴミが混ざっていないな」

「バターもミルクも濃厚だな」

「中層階でドロップするから上層階を目指すパーティは必ず倒さないと進めないので市場に出回りますよ」


「それは良いニュースね!」

「中層階ってのはいいな!」


「生地が無くなったぞ」

おしゃべりしている間に大きなバウムクーヘンが焼き上がった。


「棒から外して輪切りにしましょう」

輪切りにすると見慣れたバウムクーヘンになった。

「販売するなら、この状態が良いと思います」


さらにカットして試食。


「うん美味しいですね」

「本当だな」

「手間がかかる分美味しくなるのか」


「こういう方法もあります」

 鉄のボウルに少し生地を流して火魔法で炙って焼き色がついたら生地を流して火魔法で炙るを繰り返す。生地が無くなったらボウルを逆さまにして切り分けるときれいな年輪が現れた。


「火魔法が使えたらな…」


 火魔法は強力な攻撃魔法なので適正がある人は大体が冒険者か軍人になってしまうらしい。翌日はクッキーの講習なので早めに片付けて解散した。

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