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第68話 Bランク

 冒険者ギルドに来たらネルソンさんが出迎えてくれた。


「待たせてすみませんでした」

「いえいえ、いろいろ楽しくて忙しく過ごしていますから」


「それから重傷を負ったパーティへの治療にも感謝しております」

「こっちから買って出たことだ」

「あのパーティは1ランクダウンです。もともと真面目なパーティですし冒険者のリスクについて身にしみたようなので今後の伸び代に期待出来そうです」


「ちゃんとダンジョンの職員は警告していましたもんね」

「そうなんです。それで皆さんの冒険者ギルドへの貢献度を加算しています。次のランクアップが早まりますよ」

「別に急いでいないんだがなあ」


「まあ、そう言わず。それで本題です。お待たせしていた買い取りですが、それぞれの買取希望数を取りまとめました」

ネルソンさんに長いリストを渡された。


 素材名の右の数字が1束又は1枚あたりの買い取り価格で、その右が買い取り希望数、その更に右側が合計金額。1番右下がすべての合計。


糸や毛皮や牙など素材の種類が37種類、それぞれの買い取り数が3桁。


「1億を超えるんだが…」


「はい、どれも高級な素材ですので。買い取り時の税を引いても超えますね」

 冒険者は移動が基本なのでサラリーマンのような税の納め方は出来ない。1万シル以上の買い取りや報酬から税が発生する。価格の3%を税としてその場で納める仕組みだ。


「そして買い取り価格ですが平均的な価格になっています。需要に対して供給が少ないと高くなるんですが今回は平均価格になっています。ご了承頂けましたらサインと納品をお願いします」


「いいよな?」

「うん」


 父さんがサインする横で私がどんどん出す。インベントリで最高級と表示されているから品質はバッチリだ。料金は父さんが確認して受け取っている。



「ランクアップです」

「もう?」

「もともと依頼の出ていた素材が多く、今回の納品で規定の依頼数を超えました。貢献度も加算されています」

ネルソンさんが新しい紙を出す。


「依頼の達成料の一覧はこちらです。ご確認頂いてよろしければサインをお願いします」

 父さんがサインをするとお金の入った袋を渡されたので中身を確認した。


「ギルドの登録カードを出してください」

カードを出すとネルソンさんが手続きしてくれた。


一通り終わったところで思い出した。

「あ!そうだアレ!」

「アレだな!」

「何でしょう?」


父さんがいそいそと薬草を出す。

「冒険者の基本、薬草の納品てやつをやってみたかった」

「常時依頼であるってカミロさんから聞いてます!」



「……はい、薬草10本で3,000シルになります」


小銭を受け取り、父さんと私は上機嫌で冒険者ギルドを後にした。

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