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第282話 栄養バー

「これはお湯も沸かせない時のレーション。お菓子みたいだけど栄養価が高いんだ。これ1本を食事代わりにしてしばらく動けるよ」


 ベイクドチーズケーキ、キャロブを使ったザッハトルテ、ナッツ入りザッハトルテ、クリームチーズフロスティングを挟んだキャロットケーキ、ライスパフとナッツをチョコレート風キャロブで固めたバー、グラノーラ。


全部細長いバー状で作ったから片手で食べられる。


「ハナ、ナッツのたべる!」

「はいはい」

 ハナが食べたがるのでライスパフとナッツをチョコレート風キャロブで固めたバーを少し切ってあげた。クマになってナッツ好きになったハナが今日も可愛い。



「これも美味しい!」

 ザッハトルテ風のケーキ・バーを試食したクラリッサがご機嫌だ。


「この甘くないビスケットはパンの代わりに食事に合わせてね」

 クラリッサが塩味のビスケットとビーフシチューを一緒に食べる。

「美味しい組み合わせね!」


「自分で料理する人たちもいるだろうけど、手軽なものがあってもいいだろ」

「遠征で疲れてるところに料理までしたくないもんねえ」

「今のレーションより美味いはずだ」

「本当に!全部美味しいです!」



少し考え込んだクラリッサが顔を上げた。


「冒険者ギルドや錬金ギルドと協業して企画を進めたいのですが、よろしいでしょうか?」

「クラリッサちゃんが話してくれるのかい?おじさん、ギルドをはしごして回ろうかと思っていたんだよ」

「お任せください!冒険者の保存食以外にも可能性があると思うので少し企画を練る時間をいただけますか?冬は各ギルドが忙しくなるので春ごろになるかもしれないんですが」


「もちろんだよ、冬は食糧不足や燃料不足の地域が多くて大変なんだろう?それにしてもクラリッサちゃんは頼りになるなあ!」

 父さんに餌付けされたクラリッサが大張り切りで可愛い。クラリッサは美人なのに食いしん坊だ。



「じゃあ試食を置いていくな。企画や相談でギルドの人たちに食べてもらう必要があるだろう」


父さんが沢山サンプルを出して説明する。

「必ず沸騰したお湯を使うことと、端まで満遍なくかけることですね」

「そうだ。お湯は200ccな、このカップを使ってくれ。入れすぎると薄味になるから気をつけてな!」



「クラリッサ、こっちは調理なしで片手で食べられるバーのサンプル」

「これも贅沢な味よね、冒険者の保存食っていうより高級品として人気になるわよ」

「あまり動かないご婦人にはおすすめしないよ。栄養価が高いから太るもん。クラリッサも気をつけて」



カナは一言多いと頬っぺたを引っ張られた。

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