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第225話 アガーのレシピ

 朝から掃除と家庭菜園と温室の世話で一仕事だった。特に温室の仕事で体力を消耗する。


「昼メシの支度の前に少し休憩したいな」

「そうだね、ちょっと待って」


 昨日アガーで作ったミルクコーヒーゼリーと牛乳を冷蔵庫から出した。

「これをクラッシュゼリーにしてグラスに入れてよく冷えた牛乳を注いでタピオカ用の太いストローで飲むの」

 日本で人気だった市販のゼリー飲料を甘さ控えめで再現した。ハナとアルバロはゼリーを多めで私たちは牛乳を多めで作った。


「おいしー」

「僕もこれ好き!」

予想通りハナとアルバロの好みだった。


「疲れた身体に美味いな!ゼリーの量で甘さを調整できるのもいいな」

父さんとリザにも好評だった。



 疲れを癒してからゆっくりお昼の支度をして遅めのランチになった。今日のメニューは鰻丼だ。



「おいしー」

「父さんの鰻ってお店より美味しいよね」

「僕も好き」

 リザも肉が欲しいと言わずに黙々と鰻を食べているから鰻は偉大だ。



大満足なランチだった。




「ねえ、アガーとか寒天のレシピを商業ギルドに売れないかな?」

食後のお茶を飲みながら提案してみた。


「アガーとか棒寒天のか?」

「うん。それの利用法も」

「アガーはいいけど寒天は難しいかもな。料理に使うと和食に寄るし使い方も限られてるから」

「そっかー」

「アガーなら売れるんじゃないか?ゼリーの作り方も一緒に教えてやるといい」

「今から教えたら原料の海藻を養殖するところから始めて来年の夏には間に合うんじゃない」


 父さんとアルバロの意見に従ってアガーのレシピを売ることにして、王都に行く前に急いで畑と養殖場を回って世話を済ませた。



 商業ギルドに持ってゆくサンプルも作ることにした。作るのはハナが眠ってから。フルーツゼリーやミルクコーヒーゼリーは同じレシピで作った。



「さて次は杏仁豆腐」


 お鍋にアガーとグラニュー糖と杏仁霜をよく混ぜたら牛乳を加える。全体を混ぜながらお鍋をゆっくり加熱して溶けたら容器に流して冷やし固める。


 もう一品、黒ごまプリンも作る。

グラニュー糖とアガーをよく混ぜておく。アガーはダマになりやすいのだ。お鍋に黒練りごま、グラニュー糖とアガーを混ぜたものを入れてよく混ぜる。

 そこに牛乳と生クリームを合わせたものを少しずつ入れて混ぜて火にかける。溶けたら容器に流して冷やし固める。


 全部を冷蔵庫に入れて振り返ったらアルバロがこっちを見ていた。



「つまみ食いしたら明日食べさせないからね」


釘を刺してから寝た。

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